SUMMER SONIC 2011~Rival Sons登場!これがロックだ!
SUMMER SONIC 2011~Here comes Rival Sons! This is THE ROCK!
遅くなっちゃったけど今年もSUMMER SONICのレポいきます!
暑かった~。わかっちゃいるけど暑かった~。氷をタップリ詰め込んだ水筒に冷たいお茶を入れて、かつリフィル用に前日から冷凍庫でカチンカチンに凍らせたお茶を持参。凍らしたお茶はアッというまに溶け、水筒に足しても足してもすぐに飲んでしまう。それでトイレにもいかない。全部汗となる。でも、ここまで暑いともはや気持ちよくなってくるね。
でも9月になってもこれだけギンギンに暑いともうダメね。ああ冬が恋しい!
さて、今年のサマソニ、回数も12回目目を迎え、動員数も記録を更新したとか…。日本最大のロック・フェスティバルとしての堂々とした様を見せつけてくれた。
もちろん出演者もゴージャス。でも、私の一番の関心はLAの新しいバンド、Rival Sonsに注がれた。
んも~、最高にカッコよかったね。残念ながらマーシャルじゃないけど…。
これが今年7月に発売された日本デビュー盤『プレッシャー・アンド・タイム(HYDRANT MUSIC)』。
ハッキリ言っていい。問答無用にカッコいい。ジャケットはヒプノシスだし。CDのキャッチコピーでも盛んに唱えてあるように、とにかく説明不要の「ホンモノのロック」だ。「ホンモノのロック」ってじゃナンだ?「古臭い」ってことか?などと曲解されては困る。とにかくRival Sonsの音とテレビでよく見かけるバンド形態の人たちの音楽を比べてみればわかるでしょう。
ただ、どう感じるかはあなた次第です!
周囲ではドアーズみたいだの、ツェッペリンを彷彿とさせるとかいう評価が一般的なようだが、つまり「ロックがロックであった時代」の音楽をしているだけなのだ。その評価がおしなべて大変好意的であることはうれしい。
中心メンバーのJay Buchanan。「ジェイ・ブキャナン」なんてまず名前がいいね!「ロイ・ブキャナン」観に行ったっけナァ。この人のことはまた後で。
Scott Holiday(スコット・ホリディ)。
Robin Everhart(ロビン・エバーハート)。
Michael Miley(マイケル・マイリー)。
それにしてもこのジェイの存在感!あまりにもカッコよすぎる!スゴイのが出てきちゃったもんだ!
一切周囲に構わず目を閉じたまま一心不乱に声を絞り出す。
やはりボーカルとギターはロックバンドの花形。ふたつの重要なポストがバンドの魅力を高める。そうした意味でもこのジェイとスコットのコンビネーションは完璧といえよう。
ボトルネックを数曲で披露。ボトルネックといってもさほど泥臭いプレイをするワケではない。王道プレイでバンド・サウンドを彩る。そこにはライト・ハンドもスウィープもタッピングも…速弾きすらない。そこにあるのは「ロック・ギター」だ!
シブ~い、ベースだ。この人、開演前にステージに現れてお客さんの写真を撮ったり、掛け声を出したり大変オチャメな人。ところが演奏が始まるやいなや微動だにせずジ~ックリと音楽を作り始めた。この手のバンドにもってこいのベースとはこのこと。
セットを見れば一目瞭然。プレイもシンプルだ。そのシンプルさがバンドに重量を与え、律動感を高める。ヘヴィ級のリズム隊だ。
マーシャル・ブログでは再三ロック・バンドの「声」について訴えてきた。「歌」こそが「音楽」。「音楽」は「声」だからだ。
ロックの世界には素晴らしく魅力的な声が存在した。プラント、ギラン、カヴァーディル、ダルトリー、アレック・ハーベイ、ロッド・スチュアート、マッカファーティ、ジェイムス・デュワー、パトゥ、ウェットン…ま、たまたまイギリス勢の名前ばかりを挙げたが共通項は「男性的」ということだ。野太い声を張り上げて叫ぶ…これがロックなんだネェ。ノドが楽器なんだ。そして、ロックを歌うことはそうした声の持ち主だけが享受できる特権で、一般人にはとてもできたシロモノではなかった。それが「ロック」という音楽だったからだ。
私の世代では高校生バンドの定番のレパートリーといえば何と言ってもディープ・パープルだったが、運よくキーボード弾きを見つけることができても歌を歌えるヤツがいなかった。「バ~ン」とかいってオクターブ下で歌ったりしてね。
でも、カラオケの影響か、食べ物の完全な西洋化かわからないが、高校生でもスゴイ声を出す人も出てきてることも確かだ。皮肉なことに間違いなく技術や体力はアップしたけど、それを発揮できる音楽がほぼなくなっちゃった。
余談だが、高校生のバンド・コンテストなんかを見ていると30年前と比べて格段に進化した2つのことに気が付く。ひとつはみんな歌がうまくなったこと。間違いなくカラオケの恩恵でしょう。それとJ-POPの隆盛で日本人の身の丈にあったレパートリーを獲得することができたことにより相対的に歌がうまく聞こえるようになった。PAの進化もあるかも知れない。
それとチューニング。何といってもこの部分の進化は計り知れませんよ。昔はバンド内のチューニングを合わせることだけでも大変だったからね。ヘタすりゃチューニングが合っているだけで入賞できるバンド・コンテストすらあった。というのも、ギター・チューナーなんて大抵持っていなかったからね。今ではギターチューナーを持っていないギター弾きは初心者でも皆無と言ってもいいでしょう。そりゃチューニングも合うようになりますよ。我々の時代はもっぱら音叉ね。これで耳が鍛えられたものです。
もひとつおまけに…教鞭をとっていらっしゃるプロ・ギタリストからよく聞く話し…前にも書いたかもしれない。有名曲の模範演奏をしてみせると多くの生徒さんが「先生、それ耳コピですか?」と訊いてくるそうだ。当然である。「鼻」でコピーはできない。音叉によるチューニング同様、ギターを弾く際の耳の使い方が変わってきたとしかいいようがない。便利になれば失うものあるのだ。
話しは「声」に戻って、ニュー・ウェイヴのムーブメント以降、ロック・ボーカルの概念がすっかり変わってしまった。声を張り上げて歌う必要がない音楽ばかりになってしまい、最近では曲調がヘヴィでも「声が高けりゃいい」的な風潮があるように見受けられるようにもなった。でも、それってやっぱり違うでしょ?もちろん音楽は自由だから誰がどういう風に歌ったって構わないんだけど、やっぱり「ロックという音楽」としてはRival Sonsのような歌手がいるバンドの方がズバ抜けてカッコいい。イギリス勢ではThe Answerのコーマック・ニーソン、THE UNIONのピーター・ショルダー、みんな男性的でロックの魅力が横溢している。
でも、せっかくの声も素材、つまり曲やバックのバンドがよくなければ面白くもなんともない。その点、Rival Sonsは曲もコンパクトで実に聴きやすい。1曲2~3分の中に途轍もないロックの魅力が詰め込まれているのだ!
そんなこともあって今夏のロンドンのHigh Voltage Festivalではいきなりメイン・ステージに出ちゃったんだから!将来は超有望だ!
それにしてもこのジェイの姿!自分の声に酔いしれているのか、自分たちの音楽に没頭しきっているのか素晴らしい陶酔の表情だ。
Rival Sonsを日本で配給しているHYDRANT MUSICはこれまでBIG ELF、3 Inches of Blood、THE UNIONなど実に良質な欧米のバンドを日本に紹介してきてくれたが、Rival Sonsと時を同じくして登場させたのがアイルランドはベルファストの5人組、Million Doller Reload。これがまたいい!リフがあって歌がよくてギターソロがしっかりあって…こうしたロックの基本的なフォーマットを爆発するパワーで聴かせてくれるいいバンドだ。こちらも是非聴いてもらいたい。
私はリマスター前の盤も持っているが、このジャケ違いの新バージョンの方が断然よろしい。ジャケもこっちの方がケタ違いにおッしゃれ~!
これからもHYDRANT MUSICにはドシドシ骨のあるカッコいいバンド、「ロックはこれだZ!」的な良質なCDを紹介・配給してもらえることを心から期待している!
今回も幾多のビッグネームが登場したSUMMER SONIC。あまりの暑さからくる年齢的肉体的限界もあって、そうヒョコヒョコと会場を渡り歩きいろんなバンドを見ることもできないが、14日の後半のマリン・ステージはトックリと楽しませてもらった。
久しぶりに観たホルモンの相変わらずのパワーに驚き、X JAPANのPATAさんのマーシャルのサウンドに舌鼓を打ち、東京ドーム以来のレッチリを堪能した。チャドのお兄さんと仲良しということもあって、2000年くらいから来日するたび欠かさずレッチリを観てきたが、ギタリストが替わったこともあるのか、今回はちょっといつもより大人しかったような感じがしたな。そういえば2000年の武道館の時もジョンが復帰して最初の来日だったっけ。
数年前にNAMMショウでフリーに会って話しをした時のことを思い出した。「いつもアンコールの時に吹くトランペットがとてもカッコいいですね!前回の来日時には「Billie's Bounce」、その前は「~~(ナンだったか忘れたがジャズのスタンダード)」を吹かれましたね?」というとニコッとうれしそうに右手をズボンに入れて愛用のマウスピースを取り出して見せてくれた。それから、フランク・ザッパの名前を出すと、彼の口から流れ出るように「ザッパ論」が飛び出した。「フランクはロックだけでなく、ストラビンスキーのような現在音楽にも造詣が深く…」みたいな話しだった。忘れられない思い出だ。
SUMMER SONICの益々の発展をお祈りしている。
Rival Sonsの詳しい情報はコチラ⇒HYDRANT MUSIC
(敬称略 2011年8月14日 幕張メッセにて ※写真提供:HYDRANT MUSIC Cheers Abe-chan!)





















