MR.BIG at 日本武道館
MR.BIG at Budokan
恐らく日本武道館に泊まったことのある人はそういないのではないだろうか?私はある。1泊だけどね。
ご存知の通り日本武道館は本来の各種武道からコンサート、学校の入学式・卒業式、葬式等色々な用途に利用されているが、社交ダンスの世界大会なんてのもここを使っている。
大学の時にその社交ダンスの大会のダンス板を敷くというアルバイトがあった。ようするに踊る時に靴がスイッスイと滑るようにダンス用の板を床に組み合わせていくという仕事だ。この板は約1m四方の正方形で、結構重いときてる。「武道館なんて大して広くない」なんて豪語するミュージシャンも時折いらっしゃいますが、コンサート会場としてはそうかもしれない。ところがたった1m四方の重い板っぺらであの床を覆い尽くすというのは気の遠くなるような作業なんだよ!
もちろん金のない大学生が10人くらい集まって夜中に作業をするのだが、敷いても敷いても面積が広がらず、普通の人間ならいい加減泣きたくなってきます。手順としては当然中心から外側に向かって四方八方にジワリジワリと板をはめ込んでいくのだが、序盤で板同士がほんの数mmズレてしまうと、端っこではそのほんのチョットだったハズの誤差が何十倍にも膨れ上がって「ハイ、やり直し!」となる。しかも、板が重いもんだから微調整をするにもエラく力を必要とする始末で、実に繊細でワイルドな仕事だった。
で、真夜中に何とか敷き終わる。もう電車はとっくに終わっているけど、何とか帰ろうとするのがたとえ貧乏学生とはいえ人情だ。そそくさと帰ろうとすると主催者の方から声がかかる。
「ナニ、どこ行くの?帰っちゃダメよ~。何かあったらどうすんのよ~。2人ぐらい残ってよ~」
といとも簡単におっしゃる。そこで貧乏クジを引いたのが私と、現在も第一線で活躍するサキソフォニストのI君なのであった。仮眠室があるワケでもなく、アリーナの横の会議室みたいな部屋に段ボールを敷いて一夜を明かしたのでした。
あんなこと若くなきゃとてもできないね。でもいい思い出になったことは確か。
そんな私の一夜の宿でのMR.BIGのコンサートのもようが今日のマーブロ!
今日も大入りだ!2階席のテッペンまでギチギチの入り。
今か今かと出番を待つポールの愛器たち。
ちょっと角度は苦しいが、今日もVintageModern2466Bが大活躍する。パシフィコ横浜公演と同じハーフスタックが3セットそいう布陣だ。
ポール・ギルバート!
ビリー・シーン!
エリック・マーティン!
今日は角度がいいので良く撮れるゾ、パット・トーピー!
前回に引き続いて今回の再結成ライブでもここ日本武道館で最高の饗宴が催された。
1曲目はパシフィコ横浜と同じ「Undertow」。
やはりチープ・トリックをはじめ数々の名ライブ盤を輩出した会場でのライブだけあって、演りなれたMR.BIGでもテンションが上がるのだろうか?エリックものっけから全力疾走だ!
2曲目は「American Beauty」。これも『What If』の2曲目に収録されている超ゴキゲンなブギ・チューン。
イントロでパットが裏で踏むハイハットがカッコいい。
そしてそのイントロの2回目の転調で全員が爆発するところが何とも鳥肌ものだ。
それもライブとなれば尚更のこと。こういう曲は日本人のバンドはほとんど演らないねェ。若いバンドさんは特にそうだ。早いブギ、いかにもMR.BIGだ!
3曲目は「Daddy, Brother, Lover, Little Boy」。
当然ドリルつき!
キメのフレーズでは会場も大合唱!もうノリノリだ~!
…と、進行は全編を通じてほとんど同じ。力演も同じ。
ク~、いい音!ピッキングのザクザク感がタマらん!
満員のお客さんの目がポールに指に集中する!
休符完全排除でものすごいスピードで弾きまくるポール!自然と会場からは大きな拍手が!
今日もキマった~!
「Still Ain't Enough for Me」を経てアコースティック・セットへと移る。
アコースティック・セットも横浜公演に「Anything for You」が加えられた格好となった。「The World Is on the Way」ではやはり感動の嵐が!
そして、後半戦に突入。「Around the World」だ。ポールとビリーのイントロのキメが面白いようにキマる!
この曲も非常にMR.BIGらしいよね。ロックのカッコいいエキスがあふれ出てる!
前回も書いたけど、大サビが出てくるところは何回聴いてもドキっとする。
最高のドライブでバンドをプッシュしたパット!
「As far as I can See」と続いて…
今日も鬼神のごとく引き倒すビリー。
紫のライトに浮かび上がる低音神!
殺人的なテクニックが見る者の手に汗を握らせる。
ビリーのテクニックのために指板の端から端まで、イヤ、ヘッドの先端からボディの端までが供されるのだ。
アンプが替わったビリーだったが、ビリー・シーン・サウンドにはまったく変化がなかった。
本編最終曲は「Addicted to That Rush」。
恒例の記念撮影。
楽しそうだナァ~。MR.BIG入りたいナァ~。
互いの健闘を称えあう「竿チーム」!
今日も鳴り止まないカーテン・コール!
アンコールは横浜とまったく同じ構成だ。
「To Be with You」では大合唱!
「Colorado Bulldog」でも大暴れ!
ポールにベースを渡してダッシュするパット!
ギターに持ち替えて大忙し!
最後の最後は「Shy Boy」。
ああ~、楽しかった!とにかくお客さんを楽しませることに心血を注ぐMR.BIGは本当に素晴らしい。四の五の言ってないでとにかく楽しんじゃおうよ!というこの姿勢がたまらない。この気質はアメリカ人独特のものだろうね。あたかも昔のハリウッド映画のようだ。曲と演奏技術が一流のショウマンシップという触媒を介して爆発的な化学反応を起こしているのだ。
去る5月13日、在アメリカ日本大使からMR.BIGに感謝状が贈られたそうだ。盛岡公演を敢行したことに対する感謝の念を表したものだ。MR.BIGは本当にいい仕事をしたと思う。おめでとうMR.BIG!
そしてコチラは4月27日に1万枚完全限定でリリースされた「Live from the Living Room」のライブ盤。再発等の予定はないそうなので買い逃しにないように見つけたらすぐにゲット!
詳しい情報はコチラ⇒WHDエンタテインメント公式ウェブサイト
(敬称略 2011年4月25日 日本武道館にて撮影 ※本稿制作協力:WHDエンタテインメント)



















































