A Charity Project Organized by Koki Ito
去る5月2日、日本を代表するベーシスト、伊藤広規の呼びかけによるチャリティ・イベントが開催された。
このイベント、KOKI CPは東日本大震災の被害に遭われた音楽関係者の方の支援に焦点が絞られたもので、①広規さんが昨年のKK Sessionでお世話になった仙台のライブハウス「enn」の支援 ②いわき芸術文化交流館アリオスの市民チャリティコンサートを開催するための支援…が目的とされた。

上の掲示にあるように、広規さんらしく味わい深いメンバーが結集した。こりゃいいライブになるにキマってる!
冒頭は広規さんのごあいさつ。このイベントの趣旨の説明とご賛同いただいた皆さんへの感謝の言葉が述べられた。マーシャルが機材で協力していることについても触れてくれた。
続いて、広規さんのNEBULAの活動拠点でもある、このイベントの会場「Kick Back Cafe」を提供していただいた同店ブッキング担当の福原尚虎さんからもこのイベントに関する説明があった。

ライブに先駆けて被災地から駆けつけてくれた方々から、テレビでは放送されることのない戦慄すべき現地の状況がナマの声で届けられた。
いわき市在住の岡田辰夫さん。岡田さんはアリオスの施設管理課所属舞台音響チーフを務めている広規さんのアマチュア時代からの親友で、今回はミキサーとして参加してくれた。地震でのアリオスホールのダメージの状況や福島原発から避難地区に指定されていない40Km付近のロケーションゆえの不安が語られた。テレビの報道では伝わってこない放射能の真の恐ろしさを教えてくれた。

続いては仙台出身のギタリスト、齋藤亮さんが仙台、石巻の音楽関連の被災現場の悲惨な状況を伝えてくれた。印象的だったのは「みなさん、今日の帰り道に大きな建物があったらその建物の5階の窓を見てください。津波はその高さまで上がってきたんですよ…」 帰り道にそれを確認したことは言うまでもないし、その恐怖を想像しただけで身のすくむ思いをした。
さらに参加してくださったお客様の飛び入りで、福島県白河市在住の渡辺孝文さんが南相馬市の被害現状を語ってくれた。本当に話しを聞くだけでもどうしようもなく絶望的な気持ちになるようなお話しで、実際に話しに耳を傾けるお客さんの中には涙を流している人もいた。
しかし、渡辺さんが最後に涙ながらに力説したことで気持ちが一転した。それは、災害に遠慮して興行の中止が横行しているが、働く事すらできない東北の状況を考えて欲しい。経済活動の自粛などまっぴらゴメン。ドンドン働いて東北を助けて欲しい…という内容で、話しはこう締めくくられた。「がんばれ!」ではなくて「がんばる!」に意識を変えて欲しい…。
こうして現地を本当の姿を知る方々ゆえのメッセージが伝えられた。

そしてライブがスタート。トップ・バッターはクラシック楽器にこだわった桐朋音大生5人からなるSOURCE。ヴァイオリン×2、チェロ、ピアノ、パーカッションという構成だ。Kick Back Cafeいち押しのグループ!
上段:ryotaro、hayato、koichi、
下段:hibiki、hisanobu
メローで美しい曲ばかりかと思いきやテクニカルでトリッキーな曲を交えて会場を沸かし、トップバッターの役目をしっかりと果たしてくれた!

続いては、宮崎出身のフォーク・デュオ、風雲地(ミスタイプではありません!)。

森本真輔と一休。さわやかな歌声で会場を盛り上げてくれた。
ところが6月30日のライブをもって解散だとか…。残念です。
広規さん登場!
「ウワ~、パンパンだ~!」と満員の客席を見渡す広規さん。

先にスタンバイ完了した広規さんに「ナニか演って~」と客席から声が…
それを受けた広規さん、青山さんと2人でしばし演奏。ウネルことウネルこと!すっげぇ~グルーヴ!さすが黄金のコンビだね!

メンバーがステージに上がりいよいよメイン・イベントがスタートした!
ギターに松下誠。
ここで松下さんの締めているバンダナに注目!このバンダナは広規さんのファンの方から提供していただいたオリジナルのKOKIバンダナで、この会場で販売され、すべての収益金がいわきの市民コンサート実現のために適用される。(Photo by T. KOJIMA)
ギター&ボーカルは南沢KAZ。
サックス&鍵盤ハーモニカを奏でる中村哲。
「アオジュンで~す!」の自己紹介がステキな青山純。

ベースは当然ホストの伊藤広規。これで立役者が揃った。

レパートリーはスティーヴ・ミラーやジョン・ハイアットらのレイドバックしたアメリカン・ロック・ナンバー。ホンワカだ~!
ところでスティーヴ・ミラー・バンドね、私が高校のころ「Jet Air Liner」なんかがヒットして名前がチョットは知られたけど、日本で当たらない人の代表だよね。そのあと「Abracadabra」もヒットしたけど大したことはない。ところがちょっと前にアメリカ在住の音楽関係者から聴いた話では、このスペース・カウボーイはアメリカの大都市であれば今でも一声40,000人の動員ぐらいはチョロイらしい。いいもんね~Steve Miller Band。アルバムでは1973年の『The Joker』が好き。

キーボード・プレイヤーがいないので中村さんの鍵盤ハーモニカが大活躍!
もちろんサックスの熱いソロも!今日はアルトで参加。
松下さんはスムースなギター・トーンでメロディアスなソロを連発!
ヤング・ラスカルズの「Groovin'」がメッチャしっくりきていたKAZさん。ギターソロでは2266Cで極上のサウンドを聴かせてくれた。
スネアの一発一発が楽しみな青純さんのドラミング。こんな人そういない!

歌うベース!それにしても森さんとのブルースから、Thlee Of Usでのアート・ロック、今日みたいなドンズバのアメリカン・ロック、もちろん達郎さんの右腕として…どれもが完璧なプレイで臨む広規さん。おっそろしい人だ!
それにしてもこういう名人芸は絶対に見ておくべきですぞ。冗談でなく見れるうちに見ておかないと臍を噛む思いをすること必定だ。
アンコールには全員揃ってThe Bandの「The Weight」。名人による名曲…タマリマセン!

冒頭に災害の恐ろしさを伝えた齋藤亮も参加。
流麗なソロで演奏に花を添えた。

「その重荷を私に背負わせなさい…」 さんざん聴き慣れている曲だが、今日は歌詞がグッとくるナァ。

やっぱり期待通りの素晴らしいイベントだった。音楽って素晴らしい。
チャリティの報告は ↓ の広規さんのHPをご覧ください。
伊藤広規の詳しい情報はコチラ⇒伊藤広規ホームページ
この災害の恐ろしさや現状、そして復興への道のりのレポートをライブと共に継続していこうと
年末に2回目のイベントを開催するべくプロジェクトが始動している。
…と、ちょうど広規さんサイドより連絡が!
いわき市が主催する市民コンサートの開催が決定した!最終的なメンバーはまだ確定していないが、もちろん今日ご紹介した素晴らしい仲間達がチャリティ出演してくれる。一日も早い被災地の復興を願って止まない。
開催は10月中旬。詳しくはコチラ⇒いわき街なかコンサート in TAIRA 公式ウェブサイト
(一部敬称略 2011年5月2日 仙川KICK BACK CAFEにて撮影)