BRITISH MUSIC MISSIONとTECH MUSIC SCHOOL
The current status of British music scene and introducing "Tech Music Schools"
今年も行って来ました。イギリス大使館主催の『BRITISH MUSIC BPI/UKTI JAPAN TRADE MISSION』。イギリスの音楽レーベルが大挙して来日して日本の音楽業界にプレゼンを行うというヤツです。
最近ではHMVの渋谷店が閉店して大きなニュースになったりと、どう見ても日本の音楽業界もパッとしない話題が多い中、ビートルズを生み、ポピュラー音楽が国宝のようなお国の状況はどんなかいな?と去年よりも興味津々で行ってきたワケであります。
何ってたって「楽器は音楽の僕」。いい音楽がなければ楽器の商売もままなりませんからね。
このイベントで一番楽しみにしているのは冒頭の「英国レコード産業協会(BPI : British Phonographic Industory)」の会長のお話。
<2009年のイギリスの音楽産業の概況>
●2009年のイギリス全体の音楽産業は前年の1.9%のアップだった。
●アルバムのダウンロードの件数は前年の58%アップ!それでもその比率たるや全アルバム売り上げの12.5%だそうです。CD売り上げ全体の1割強がダウンロードで購入されているワケ。思ったより多くないね。
●シングル曲のセールスは全体で32%の売り上げ増。年間トップ10のうちの3曲はTV番組がらみだったそうです。
●インディーズと呼ばれているもののシェアは約20%。これはかなり強いと見ていいみたい。
●2009年の当たりは何と言ってもスーザン・ボイル。2008年はコールドプレイだそうです。
●アメリカの音楽産業の中でUKアーティストの割合は10%。イギリス以外のヨーロッパ圏では15~20%のシェアだそう。
日本のマスコミは先のHMV閉店の話に関し、「配信」の普及でCD販売が苦境に立たされていることばかり報道していたけど、本当に「配信」だけが原因なのかな?
ロンドンをの街を歩いていると、大型のレコード店が激減していることにイヤでも気づきます。数年前まではピカデリー・サーカスにタワーレコードもHMVもあったけど今はない。ヴァージン・メガストアの1号店も洋服屋さんになっちゃった。目につくのはHMVのオックスフォード・ストリート店ぐらい?もう惨憺たる状況です。本当に大きなレコード屋がないんですよ!
でも、このBPIの説明を聞いている限りですと、彼らには何ら絶望感やら悲壮感みたいなものをまったく感じないんですよ。「配信」が増えりゃ「配信」で一山当てようじゃないか!…みたいな。
その礎には「オレらビートルズやストーンズを生んだ国じゃけんね。ツェッペリンだってクラプトンだってフーだってみ~んなオレらイギリス人のものじゃけんね~。エルトン・ジョンもいるもんね~。音楽を配給する手段がどうなろうと、音楽には自信があるんよ~。まだまだ音楽で世界征服狙っちゃうもんね~」という自信が感じられるんですね。評論家先生方が将来を憂慮している日本の音楽業界と状況が相当違うような印象を受けました。
これはもう言い古されていますが、日本の洋楽離れが激しく、栄光のUKミュージックもなかなか日本のマーケットに入り込めないということも聞いておりますな。すると、ますます日本の音楽は閉鎖的になって画一的になってしまうのではないでしょうか?また春になれば「さくら」づくしですね。
ある有名なギタリストから聞いたおもしろい話し…イヤ、恐ろしい話し。お弟子さんがそのギタリスト宅に招かれてレコード棚を除いて、「エ~、先生!マジで洋楽聴いていらっしゃるんですか?! オレ、先生がカッコつけてウソついているのかと思いましたよ!」だって。洋楽を聴いて育った先生は当然(泣)です。イヤ、(号泣)かな?
さて、その後につづくイギリスの各レーベルが持参した自分達のお抱えのアーティストのPVのプレゼンでは、出るわ出るわバラエティに富んだアーティストが!この状況は昨年より顕著な気がしました。つまり、昨年よりも音楽の幅が広がっているような…。これらの音楽が売れるかどうか、ウケるかどうかは別の話ですよ。
「ありがとう」、「がんばれ」、「負けないで」ばっかりの日本の音楽環境とは隔世の感があると思いました。 やっぱり音楽の層の厚みが違うと感じざるを得ませんでした。下はそのプレゼンの資料です。
今年はひとつ新しい試みがありました。それは音楽ビジネスだけでなく、イギリスの音楽学校も参加したのです。
それはロンドンにある1983年開校の『Tech Music School』。レディオヘッドやザ・キュアーのメンバーなどを輩出しているイギリスはおろか、ヨーロッパにおいても最大級のポピュラー音楽の学校です。
海外の音楽学校というと真っ先に頭に浮かぶのがボストンのバークリー音楽学校かな?それとMITですよね。でも、ロンドンはロックの都。「イギリスでロックを勉強してきました」なんと言うとカッコいいんじゃん?
同校では日本人の学生を大募集しています。これから海外で音楽を勉強しようと計画している人は要チェック!
日本語版ウェブサイトも用意しています⇒TECH MUSIC SCHOOLS




