ジム・マーシャル逝く!
少々遅い情報で恐縮ですが…。
「ジム・マーシャル氏逝く」
といっても我らがガバナーではなく、写真家のジム・マーシャル氏のこと。2010年3月22日に永眠した。
もちろんその名前は我々にとっては「マーシャルの生みの親」の「ジム・マーシャル」が最も近しいところだが、他にアメリカン・フットボール選手、野球選手の「ジム・マーシャル」さんというのもなかなかに有名らしい。
ま、スポーツにはとんと疎いマーブロのこと、自然と写真家のジムに耳目が集中するわけ。
下の写真はジム・マーシャルの写真集「密着(フレックス・ファーム社刊)」。はじめ「エ?ジム・、マーシャルの写真集?!」と聞いてジムがマーシャルの三段積み前でポーズを取っている写真集かと思ってギョっとしたが(そんなこたぁない)、フォトグラファーのジム・マーシャルは60年から70年にかけてのミュージシャンや文化人の姿を美しいモノクロ写真に数多く残す斯界では著名な存在だ。
ロックではモンタレーのジミやジャニス、ジョニー・キャッシュ、ジム・モリソン、ストーンズ、フー、サンタナ、デッドなど。ジャズではマイルス、モンク、コルトレーンなど。構図といい、色合いといい、それぞれ惚れ惚れする姿でフレームに収まっている。
写真は光と時間の記録。撮った瞬間、その事象は過去のものとなって撮られた写真でしか見ることができない。いくらビデオの技術が発達してもその「瞬間」を捉え、そして切り取ることができる最高の媒体は写真でしかないと思う。
最高の素材を鋭い感性でもって最良のテクニックでとらえているこの本に収められた62点の写真を見ていると本当に時の経つのを忘れてしまう。
恥ずかしながら、マーブロの写真もジム・マーシャルになったつもりで撮ってるんですけどネェ~。
この本の面白いところは右のマスター・カットに対し、その前後のネガが左ページで見れるようになっていること。それをひとつひとつ見ていると、同じようなカットがズラッと並んでいる中で確かに一番カッコいいカットが選ばれていることに気づく。これ当たり前のことのように思えるが実は非常に難しい作業なのではないか?というのも、マーブロ用にライブの写真を撮っていて、どれを記事に使おうかと迷うことが大変多く、写真は撮るより選ぶほうが難しいんだナなどといつも苦しんでいるから。
その点、ジム・マーシャルはどうだろう?「こっちのほうがいいんじゃない?」という写真もあるにはあるが、そのほとんどが的確なチョイスであることに驚いてしまうのだ。
ジム・マーシャルはレコード・ジャケット写真も多く手がけており、有名な作品にはオールマン・ブラザーズの「フィルモア・イースト」がある。実はこのジャケット内に使われている写真にはフィルモア・イーストで撮影されたものが全くなく、他の場所で撮られたものなのだ。有名なジャケット写真はメイコンのキャプリコーン・レコードの倉庫の前で撮られたもの。
この写真集を見ると、このジャケット写真の右部分がかなりトリミングされていることがわかる。左ページの例のアザー・カットにはこのカットが撮られる前の様子が収められていて、それを見ると、メンバー全員がものすごいしかめっ面をしているのがわかる。
ジムは撮影時に「コカ・コーラの宣伝のように笑おうよ!」と声をかけてこの写真を撮ったらしいが、このグレッグの笑いようなんかは激しすぎると思わない?
そして、デュアンの手を見てください。何か握っているでしょう?コーラの愛称はCoke。ナニが握られているかはあなたの想像しだい…。メイコンの都市伝説としておきましょう。
ちなみにフィルモアのライブではデュアンもベッツも1959を使用しています。
とにかくロックファンにはオススメの写真集です。
ジム・マーシャル氏のご冥福をお祈り申し上げます。
(情報提供協力 : SW氏)

