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2010年2月

2010年2月26日 (金)

ルーク篁、マーシャルを語る <前編>

今回のルーク篁さんの『マーシャル・トーク』は去る2009年12月13日に開催されたマーシャル・ロードショウの模様を収録したものです。ルークさん、お話が滅法お上手で聴いているこちらも最高に楽しくて、何度もマーシャルとは関係ない話題に突入しました。その辺りも少々文字にしておきました。お待たせしました!前後編の2回にわたってお送りします。お楽しみください!

ニュー・アルバムについて

マーシャル(以下M):ニューアルバム『Green Horn』を発表されて、レコ発ツアーも完了。お疲Green_horn れさまでした。いかがでしたか、ニューアルバムの反応は?
ルーク篁(以下L):去年は(2008年)ベスト・アルバムしか出せなかったので、昔から聴いてくださっていらっしゃるファンの方々には1、2曲しかお聴かせできなかったんです。だから今度のアルバムは2年半ぐらいぶりらしいんです。
M:らしい?
L:あんまり自覚がないんですよね。だから待望のアルバムになったようです。そして、聴いてみると元気がよくていい感じだし、みんな「いいんじゃないですか」って。
M:おいしいエキス満載で…聴かせどころを無理やり詰め込んだとはいいませんが…。
L:アハハハハハ!(大爆笑)
M:失礼。ギターソロもバッチリ決まっていて素晴らしい。それでこのアルバムで使われたアンプがJVM410 H。これで全部録られたんですか?
Jvm410h_front L:そうですね。全部JVMだと思う。
M:思う?
L:(爆笑)イヤイヤ全部コレ。コレです。
M:よくミュージシャンってレコーディングの状況を覚えていらっしゃいますよね。「あの曲のあそこは何を使ってどのエフェクターをかけて…」とか。それなのに…。
L:ウッソ~!そうかな~?皆さん、そう?
M:たいていは…。
L:シャラさんも?
M:シャラさんは完璧に覚えていらっしゃいます。マイクの角度まで。それで、シャラさんもアースシェイカーのニュー・アルバムは全部JVMで録られました。
L:知ってる知ってる!シャラさん、最初JVM苦手だったんだよね!
M:アレ?人のことは覚えていらっしゃるんですね~?:(会場大爆笑)
L:将棋指しの方々なんかもモノスゴイ記憶力ですもんね。指した手を全部覚えちゃう。
M:それで千手先まで読んじゃう。でもミュージシャンも記憶力のよい人が多いですね。ルークさんも先日のポール・ディアノとか高見沢さんとかサポートされるときは暗譜されるわけでしょ?大変ですよね2週間で30曲覚えてこいなんてことも…?。
L:そう。でも覚えておかないとステージで格好つけられないじゃないですか。僕はね、うまいギタリストとは思っていませんが、そこそこ格好のついてるギタリストだと思ってるんですよ!(会場大爆笑&拍手)
M:マーシャル・ブログで色々な方に写真を撮らせていただいているでしょ。一発で気に入った写真が撮れる方と何枚撮ってもうまくいかない方もいらっしゃる。そこへいくとルークさんは撮った写真がみんなキマってる。一発で決まる。いつもカッコつけてるってことかもしれないけど…。(会場爆笑)
L:そうですか。でも僕はたくさんある写真の中でいいのが少ない方だと思うんですよ。
M:レベルが高いんじゃないんですか?
L:イヤイヤ、聖飢魔IIの頃から…エース清水なんかカッコいいわけですよ!でも僕は「コレじゃダメだネェ」みたいな。
Luke958 M:このお写真は?手裏剣?(爆笑)
L:きっと指輪を見せたいんですよ。
M:お、なるほど!
L:写真ってスタジオとかで撮られるの難しいですよ!すごい明るい所で、いいおべべ(ママ)着せてもらって、もちろんそれなりの顔をするんだけど…。突っ立てるだけじゃダメじゃない?それ考えると海老ちゃんなんかスゴイよね!(爆笑)モデルってスゴイよ。何もないところで、シャッターの音しかしないところでスゴイ笑顔でさ!普通できないっすよ!
M:だからといって海老ちゃんはこのポーズしないんじゃない?(大爆笑)
L:今日はこの調子いくよ~、3時間ぐらい!
M:大丈夫、大丈夫、このロードショウ、最長3時間半までやったことあるから!
L:エ~!(会場大拍手)

と、こんな調子でマーシャルとはまったく関係ない話でスタートしたルーク篁のロードショウ。新商品の紹介を交えルークさんにマーシャルについてたっぷり語っていただきました。

JVMについて

M:さて、1曲目をJVM410Hで弾いていただきました。JVMは現在のマーシャルのフラッグシップ・ライン。一番の高級機ですね。JCM2000の歴史を塗り替えるべく、最も歪んで、ギタリストが望む必要な機能をすべて搭載して、かといって無駄な機能はすべて排し、それでいてプレイヤーが使いやすい…という条件をすべて満たしたモデルなんです。
これ、フロントパネルにはツマミが28個、スイッチが8個付いているんですが、ゼンゼンややこしくないですよね?
L:ウン、ゼンゼン簡単で使いやすい。アンプの基本の機能だけでできているからね。
M:それで、さきほどの演奏を拝見しますと、ルークさん、チャンネルひとつしか使わない。OD2のREDモード。クリーン・トーンを出す時もギターのボリュームを下げるだけでチャンネルは変えませんでしたよね?他にもチャンネルがあるんだから使えばいいのに!
Img_0427 L:イヤ、これがいいアンプの証拠なんですよ!ギターのボリュームをフルアップした時にしっかり歪みきるアンプっていうのは世の中にいっくらでもありますよね。でも、ボリュームを絞っていった時に歪みがドンドンなくなってくるというアンプというのは実はそんなにない。それで歪みがなくなっていった時に音が細くなっちゃうアンプっていうのは山ほどある。マーシャルは歪みがなくなっていった時に音が太いまんまクリーンの音が残っててくれる。(なぜか大拍手!)
M:その通り!全く同じことをして音を作っている人がいます。
L:ホウ?
M:石原慎一郎さんです。SHARAさんもOD1のORANGEしか使わない。それでギターのボリュームを絞ってクリーンを作っていますね。
L:ウン、その方がストレートなんですよ。昔のギタリストってそうだったんですよねってあんまり言いたかないんですけど、表現の方法のひとつとしてボリュームの調節っていうのがあるワケなんだよね。1曲の中で静かでクリーンなアルペジオから盛り上がってウワーッと歪みのパートになる時、スイッチひとつでポンと音が変わるんじゃなくてボリュームを上げて歪ませていく…これって「抑揚」なわけじゃないですか。クレッシェンドっていうか。これはひとつの表現ですからね!これができないアンプはスイッチで音を切り替える。スイッチではクレッシェンドはできないんだよね。ポーンといっちゃうから。そこが、つまりボリュームの操作ってのがエレクトリック・ギターのひとつの醍醐味なんですよ。
Img_7457 M:要するにジミヘンですな。
L:そうね。あといつもは歪みきった音で弾いているんだけど、「このパートは少しだけ抑えたい」とかいう時がありますよね。それをスイッチでやろうとすると難しい。アンプが歪んでいないのと、アンプは歪ませておいてギターのボリュームを下げて歪ませないというのは全然違うからね。
M:レコーディングの時もそうされているんですか?
L:そうです。クリーンはクリーンで録ることもありますが、大体そうやって音を作っています。そうだな…『Green Horn』の中の「Go Faster! (×4)」の静かなパートはグッとギターのボリュームを下げてるんですよ。その後のワーって戻ってくるところはボリュームを上げてる。ちゃんとそういう音になっていますよ。
M:ああ~、今日はもうこれで終わりでもいいや。言いたいことルークさんが言ってくれるから…。でもね、いくらギターのボリュームをいくら操作しても音が反応してくれないアンプってもの世の中にはあるんじゃないですか?
L:あるある、たくさんありますよ。
M:ボリューム操作だけじゃなくてピッキングの強弱や角度、これらをキッチリ表現してくれなImg_0491 いと困るわけですよね。
L:その通りです。
M:その点、マーシャルは信頼できる?
L:もちろん!
M:それに安いし…。
L:そうなんですよ!マーシャルって絶対安い!

マーシャルとの出会い

M:我々…って言っていいですか?(会場笑)我々が若いころってマーシャルを弾くどころか、匂いすらかげなかった。
L:そうそう!世の中になかったからね。あっても楽器屋さんのショウウィンドウの中。試すことなんて到底できなかった。
Img_7448 M:ルークさんは幾つぐらいでギターを始めたんですか?
L:僕は10歳くらいかな?
M:早ッ!ご存知の方も大勢いらっしゃるとおもいますが、ま、昔はもう気が遠くなるぐらいマーシャルは高価だった。でも、ジム・マーシャルの方針もあって、また世の中も色々変わって今みたいに気軽に入手できるようになりました。
L:お会いしたいですね、ジム・マーシャル!
M:ルークさんのマーシャルとの出会いっていかがでした?
L:僕はフォーク小僧だったんですよ。姉貴がディープ・パープルのレコードを買ってきて…。
M:出た!「お姉さんのディープ・パープル」!このパターン多いんですよね~!
L:全部マーシャルでしたよね。それが出会い。このアンプを使うとこんなカッコいい音が出るのか~って思った。
M:「ライブ・イン・ジャパン」?
L:いや「マシン・ヘッド」だった。
M:でもあれってマーシャルの写真とか入ってましたっけ?
L:どうだったかな?ホラ昔はレコードなんてそう買えなかったじゃない?だから、ウチは「マシン・ヘッド」、アイツんちは「ライブ・イン・ジャパン」とかいって交流が広がって情報量も増えていいった。
Img_0356 M:パープルなんだ?ツェッペリンじゃなくて…。
L:もう完全にディープ・パープル。ツェッペリンみたいなブルースを基に延々に弾いていくみたいなものよりジョン・ロードの「ハイウェイ・スター」のソロの方がリリカルで美しくて好みだった。
M:やっぱりマーシャルに憧れた?
L:もうメチャクチャ憧れましたよ!目標。アレさえあれば何とかなる!…みたいな。
M:では生まれて初めて行った外タレのコンサートって覚えています?
L:ウン。Tレックス。
M:マーク・ボランがいた頃ですよね?それって相当おマセですよ。
L:だから姉貴ですよ。でも知ってる曲を演ったっていう印象がないんですよ。「ゲット・イット・オン」は演ったらしんだけど…。演奏の前に映画が上映されたんですよ。20分くらいの。もうそれの音が大きくて「ウワッ、すごい所へ来てしまった!」ってすごく驚いた。

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つづく

2010年2月25日 (木)

Miyake Meets JMD:1~三宅庸介JMD:1を弾く

今、三宅庸介のような音楽をやっている人が他に日本にいるのだろうか?少なくともそうたくさんはいないであろう。ピュアでハードでソフトで神秘的でストレートで…たくさんあるギターという楽器の魅力の、今では隠れてしまった部分を大胆に切り出して我々に提示してくれる姿は勇ましさすら感じてしまう。

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彼の紡ぎだすボイシングにはいつもノックアウトしてしまう。以前のマーブロの記事では別のことを言ったけれども、今、最もセロニアス・モンクに近いのはビル・フリゼルなどといわれるが、三宅庸介の和声感覚や間や孤高の独自性はロック・ギター界のモンクと言っていいのではないか?この比喩が当たっているかどうかはYosuke Miyake's Strange, Beautiful and Loudの『Lotus and Visceral』を是非聴いてもらいたい。(ライブ・レポートも見てね)

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さて、今回はJMDとのお手合わせ。長年にわたってマーシャルを使用し、マーシャルを知り尽くし、それに飽き足らずいまだに研究に邁進する氏の意見は大変勉強になる。テクは完璧、ひたすらよい音を追い求める姿がまったく神経質に映らないところがスゴイ。多くのプロ同様、故障にも全く動じない。機材は二次的なものであることを熟知しているから変に神経質に陥らないのだ。

デジタル・アンプに抵抗があるわけではないんですけど、僕の場合のマーシャルといえば真空管が灯っていてこそあの音が出ているというイメージがどうしても強いんですよね~。
マーシャルは血が通っているように温かい。

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マーシャルのサウンドで僕が常々大切だと思っているポイントは、ピッキングした立ち上がりのすぐ後に来る何とも言えないスポンジのように吸収されて連れて行かれる感じ…。特にこれはメロディ・ラインを弾いている時に感じるんですけど、この感じと音を味わうために弾いている、というか弾かされているように思うんです。このJMDはその感じを味わえますね。バルブアンプ特有のアタックの後のコンプレッション感が完璧に出ています。

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デジタル系アンプというとたいていアタックとかレスポンスばかり気にされがちですが、それだけではなく、同時に減衰も大切な要素だと思うんですよね。これもうまく処理されていますね、JMDは。本当にマーシャルそのものだ。

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それから、いつもマーシャルって操作が実にシンプルなんですよ。JVMだってあんなにツマミがついているけど視覚的でわかりやすい。このJMDもそう。ギターをインプットして、インプットから近い順にセッティングしていけばいい。(ヘッドの場合)プリアンプで基本となるサウンドを決定して、左へ向かってゲイン、EQ、チャンネルのボリューム、エフェクターと来て最後にマスターボリュームで全体の音量を決めてあげる。何ら難しいところがない。

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コンボはもはやひとつの完成型に達してますね。僕は今回コンボの方が好きかも知れない。100Wコンボ(JMD102)は音の広がり感がキチンと出ている。ずいぶん僕も実験をしたんですけど、スピーカーが2台搭載されていると左右のスピーカーから出てくる音のタイミングがほんの少しズレるんです。そこに広がり感が生まれる。そこへいくとスピーカー1発コンボは音の出方がダイレクトです。このJMD501もそう。だから、コンボを選ぶときは出力だけでなくて「奥行き」を求めるか「ダイレクト」を求めるかというこちら側のニーズをハッキリさせておく必要があると思います。

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好きなチャンネルはCrunch6-ClassicとOverdrive9-Classicかな。6なんかは絶妙なクランチ具合ですよ。VintageModernに見られるような音の張りを感じます。これを弾くと逆にVintageModernのキモを見たような気がするな。すごくうまくできています。
エフェクターはトレモロが気に入りました。ディレイはテープ・エコーで育った我々のような世代には若干クリアすぎるかも知れない。

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マーシャルはこれまでうまくニーズを先取りして時代のロック・サウンドを引っ張ってきたという事実があります。プレキシやJTM、ブルースブレイカーでは弾き手の呼吸感やダイナミクスを見事に音楽的なトーンに作り上げたんですね。JCM800ではもう少しミッドに特化した次の世代のロック・ギター・サウンドを作って見せました。ここから後は自分たちで作り上げた伝説の音と向き合いながらも常に前を見てまた新しい「モノづくり」に励もうとしていることがよくわかります。そこが好きなんです。で、このJMDシリーズはサウンド的にも企画的にもまさにそれの結晶じゃないですか!となると、先に言ったようにマーシャルの音は真空管に灯る赤い炎じゃないってことになるかな?少なくともプリ管の灯じゃないってことですね!(笑)

出てくる音が歴代のモデルに似ているか似ていないかなんてことは完全に超越しちゃってますね。

三宅庸介の詳しい情報はコチラ⇒Yosuke Miyake's "Strange, Beautiful and Loud"

JMD:1の公式ウェブサイトはここからお入りください。

2010年2月24日 (水)

ichiro meets JMD:1~ichiro、JMD:1を弾く

Ichiro曰く、「いい音の条件、そして、いいPlayの条件とは…いつの時代もどんなジャンルにでもあてはまる事だと思うんだけど、いい音の条件はいいPlay。いいPlayの条件はいい音。どんな考え方しても必ずここに辿り着くはずなんだよね」(ichiro blog:2010年2月11日付け記事より。同時に2187について触れています。是非ご覧あれ)

マーブロ曰く、「その前にichiroのようないい音が出せれば苦労はない」

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1987T、2061X等々を愛用し、いつも最高のサウンドを求めてやまないichiro。その礎は魅惑のビンテージ・サウンド。先日のGIBIER du MARIのライブでも2187を使って とろけるようなサウンドをクリエイトしていた。そんなビンテージの権化がJMD:1にチャレンジ!さてさて、いかなる評価が飛び出すのやら!

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俺らがやっているような古いタイプの、粗い部分を求める音楽に使用する楽器とは真逆のような感じはするけど、バンドの中にあってハッキリとした輪郭のある音を出すアンプだとは思うよ。実用性は絶対高いね。とても便利だし。

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デジタル・プリアンプだからって音が細いなんてことはまったく感じないな。特にCrunch5-VintageとかOverdrive10-Modernなんか最高にガッツのある音だよ。

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これだけ使える音が入ってエフェクターも完備しててこの値段ならメチャクチャお得だよね。

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スタックだとキャビネットが鳴りきるまでに必要な音量を出せないことが多いんだよね。でもコンボはひとつの箱の中でスピーカーにアンプが乗っかって重みがあってさ、その重みがキャビネットを鳴らしきる手伝いをしているような気がするんだよね。それで最近コンボにはまっているのね。

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それと、このJMDもそうなんだけど、後ろがオープンじゃん?後ろが開いてると前から出ている音と後ろから出ている音に包まれて気持ちいいのね。これはクローズドバックのキャビネットを使うことが多いスタックとの大きな違いなんだ。

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俺の場合、歌って弾いてるからクローズド・バックの場合は出てくる音があまりにも直進的すぎてステージでデッドポイントが生まれてくるのね。そうすると歌いにくいんだ。オープンバックの場合は音に広がりがあるので歌いやすい。それに音が広がっている分、音が耳に到達するまで空気に触れている量が多くて、レコーディングでオンマイクとオフマイクを使うようなアンビエンス効果があると思う。JMDのコンボも十分そういう効果が出ているよね。

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と今回のJMDはコンボの評価も非常に高いのも特徴のひとつかもしれない。

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JMD:1の公式ウェブ・サイトはここからお入りください。

2010年2月23日 (火)

Puffyとマーシャル~中シゲヲのJVM

Puffyの新曲のレコーディングにお邪魔してきました。

ギターはライブでもおなじみのTHE SURF COASTERSの名手・中シゲヲ。

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以前に紹介した通り、中さんはPuffy関連ではマーシャルを起用されます。

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前回はDSL100を使用していましたが、いよいよ中さんもJVM化。JVM210H。もうステージでもレコーディングでもハイゲイン・マーシャルということにおいてはJVMが完全にスタンダード・モデルになってきました。

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レコーディングに使用される中さんの愛器たち。

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ステージでバリバリJVM を弾く中さんの勇姿が早く見たいものです!

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中シゲヲさんの詳しい情報は⇒さすらいのギター日記

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2010年2月22日 (月)

Takasaki Meets JMD:1~高崎晃、JMD:1を弾く(菅沼孝三ソロ・アルバム・レコーディングより)

菅沼孝三のソロ・アルバムのレコーディングに潜入してきた。大好きなドラマー、孝三さん。何しろ筆者の勝手な野望は孝三さんとフリオ・キリコの「日伊手数王対決」なのだ!

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実は菅沼孝三とマーシャルは切っても切れにくい縁があるのだ。というのも孝三さんには2000年、2001年と「マーシャル祭り」に主演していただき「マーシャル・ギタリストの十人組手」で激演していただいた。ほとんどぶっつけ本番だった(第1回目はリハなしの完全なぶっつけ本番!)にもかかわらず素晴らしい演奏だった。演ってる方々は大変に決まってるけど、見てるこっちは楽しかったナァ~。

この日のレコーディングはトリオでロック!この3人がこれまた凄まじい演奏で…。

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ベースはCANTA地獄カルテット、自己のプロジェクトで大活躍、マーブロでもおなじみのMASAKI。この日もヤカンとタライを持参!…ウソだってば!

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そしてギターは世界の高崎晃

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そして、この使用されたマーシャルがJMD100だったのだ!

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レコーディング・ブースに収められたいつものキャビネット。

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高崎さんはJMDを弾くのがこの日が初めて。「ちょっと使い方教えて」と簡単に仕組みと構造をお伝えすると、16のチャンネルのサウンドをひと通りチェックして、キュキュキュとEQをセット。数分後にはもうJMD100を自家薬籠中のものとしてメガトン級の音を出していた。

画家が絵具を数種混ぜたり、作曲家が和音を組み立てたりして自分の表現したいものを自然に作り出すように、何といおうか、こういう人は「アーティストの才」というか「野生の勘」なのか機材をすぐに使いこなす能力を生まれつき持っているような気がする。もちろん、実際には機材ではなく、高崎さんの指が音をつくっているんだけどね。

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最初、使用するサウンドを「ま、3種類位やな…」としていたが、使っていくうちに「あんな音、こんな音」と 5種類の音を使うことになった。まだこちらも使い方に慣れていないので冷や汗タラタラ。でも、大丈夫。操作がもんのスゴイ簡単だからね~。

レスポンスも早くて文句なし。1回目のプレイバックでは「チョット音が細いのでは?」とご自身で気にされていたようだが、周りは「ゼ~ンゼン!」 セッティングを少々変えて録り直したところさらにゴン太サウンドに!ご自身もご満悦。

ギターのオーバーダブをミキサー室でみんなで見守っていると、孝三さん…「タッカンはアマチュアのころからリズムがものスゴかったんですよ」…ってトップドラマーに言わせしめる高崎晃。そう、いつも感心するんだけど、一流のアーティストは弾く楽器を問わず絶対にリズムが鉄壁なのだ。

歪み系のセッティングではキャビネットを収納しているレコーディング・ブースの頑丈なガラス戸が揺れているのではないかというほどの超轟音!でも高崎さんの轟音はいつも美しい!恐るべしはJMD!

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それはそうと、高崎さんのお気に入りチャンネルはClean1-Modern、Clean3-Classic、Overdrive9-Classic、Overdrive12-Detuned、Lead15、Lead16といったところ。

レコーディング・メンバーや居合わせたスタッフ、レコーディング・エンジニアの方、皆さんJMDの音質とパフォーマンスに驚かれておりました。手頃な値段にもビックリ!

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レコーディングに使用した愛器、KG-PRIME。

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終了後、3人で記念撮影。もう夜更け。

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高崎晃も認めたJMD100。もしかしたらマーシャルJMDがギターアンプの「デジタル」と「アナログ」の垣根を取り払うのかも知れない…。

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このセッションを収録した菅沼孝三ソロ・アルバムは5月発売の予定。絶対聴いてね!

公式ウェブサイトへはここからお入りください。

(継承一部略 2009年2月14日 都内某レコーディングスタジオで撮影) 

2010年2月19日 (金)

やっぱりカッコいいGIBIER du MARI!~ichiro Plays 2187

「MARIさんカッコいい~!」という声援が飛び交う。そうMARIさん、実にカッコいい~!「カッコいい~!」という形容しか思い浮かばないカッコのよさなのだ!

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『プロフェッショナル』という1966年のアメリカ映画があった。誘拐された妻を取り戻そうと金持ちの旦那がそれぞれの分野のプロを雇って戦っちゃおうという筋書き。射撃の名手、馬の名手、弓矢の名手、爆破の名手等など。これをバート・ランカスターやらリー・マービンやらロバート・ライアン、ウディ・ストロードなど激渋の面々が演ずるのだからタマラナイ!

GIBIER du MARIを見るたびにこの映画のことを思い出す。一流のプレイヤーがそれぞれの専門楽器で一流の演奏を繰り広げるからだ。

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パーカッションのプロフェショナルは斎藤ノブ

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ドラムのプロフェッショナルは樋口 昌之

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ベースのプロフェッショナルは高橋"Jr."知治

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鍵盤のプロフェッショナルはタケコシカズユキ

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ギターのプロフェッショナルは我らがichiroだ。

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これがプロフェッショナルが使うアンプ。日本50台限定生産の2187だ。もうすでに楽器フェアでも展示しているのでご存知の方も多いかと思うが、 1974年から1984年に生産されていた1987の2×12"コンボバージョンのリイシューだ。(センド&リターンは搭載していない)

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したがってコントロールは1987と全く同じ。

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ソロにバッキングにすべての場面において芳醇なサウンドをかもし出す。またカッティングの時の音がいいんだ~!

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足元のようす。

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このライブの翌日、あるギタリストから連絡があった。「昨日EASTでichiroが使ったマーシャルがエラクよかったって聞いたんだけど何?」って。うれしいね~。

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でも本当に素晴らしい音だった。枯れてて、色っぽくて、太くて、抜けてて、コシがあって…あと何があるかな?とにかくトロけるようなトーンとはこのこった!

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てっぺんまで張られたLCフレットのルックスがまたタマラン!

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それに増して素晴らしいMARIさんのパフォーマンス。老若男女を問わず「カッコいい!」と声を上げたくなるステージだ。ああ、また観たい!

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この後4月末よりGIBIER du MARIはBillboard Liveのツアーを敢行する。プロフェッショナルたちの素晴らしいパフォーマンスをお見逃しなきよう!

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2187は2月下旬に限定50台で発売の予定です。(現在公式ホームページ制作中)

(敬称略 2010年1月31日 渋谷O-EASTにて撮影)

2010年2月18日 (木)

野獣リユニオン・ライブ!~ロックは若者だけのものではないさ!

盟友・中野重夫からDVDが届いた。タイトルは『It's Only Hard Rock~NOKEMONOデビュー30周年記念LIVE』。2009年11月3日、名古屋ボトムラインでのライブを収録したプライベートDVDだ。

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「やじゅう」と書いて「のけもの」と読む。1978年、地元名古屋で結成、活発な活動で人気を博し、それが認められジューダス・プリーストの名古屋公演にサポートアクトとして登場(要するに前座。でも昔はこの前座が楽しみでね~)。その後、中部北陸エリアを対象としたYAMAHAのバンドコンテスト、「ミッドランド」で優勝し、79年『地獄の叫び(FROM THE BLACK WORLD)』でデビュー。(現在はCDで入手できます)

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筆者は残念ながらライブは見たことがなかったが、デビュー・アルバムの宣伝チラシを野音の誰かのコンサートでもらった記憶がある(赤地に白抜きでドバっと「野獣」って入っていたような…。それともアレ、ARBだったかな~。とっときゃよかったナ)日本の70年代ロック・シーンの最後を飾った名バンドだ。

その野獣のオリジナル・メンバー5人の内4人が集まり、バンドの結成30周年を祝うライブが開かれたというわけ。

メンバーはボーカル&ギターのACE。

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ギターのBUNCHAN。当然のごとく並べられたマーシャル三段積みがうれしいね!キマってます!

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ベースはCHERRY。

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ドラムはZEN。 彼だけはオリジナルメンバーではない。

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そしてROLLAこと我らが中野重夫。昔は(今もか)欧米風の名前をつけるのが流行っていて名乗る本人たちも時には恥ずかしいように見受けられたが、野獣の場合はスゴイ!ボーカルのACEはトヨタハイエース、ベースのCERRYは日産チェリー、ROLLAはトヨタカローラ、つまり愛車にちなんだ名前なんだとか。ギターのBUNCHANはセリカに乗っていたので「リカちゃん」はマズかろうとうことで本名から取ったそうだ。

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ACEやROLLA(シゲさん)のように現役でバリバリやっているメンバーもいるが、バンド活動から遠ざかっているメンバーもいてはじめは少々ぎこちなくもないが、すぐに昔の間を取り戻してノリノリのステージを繰り広げる。とにかくみんな楽しそう!はじめはお客さんも恥ずかしがってかしこまっているのだが、ACEのかけ声で爆発!やってる方だけじゃなくてお客さんも楽しそう!

単なるノスタルジアだけじゃなく、こういう音楽が待ち望まれているのでは?しっかし、ホントに昔の日本のロックってこうだったよね。まるっきり新鮮に聞こえるわ。そう『It's Only Hard Rock』なのだ!

ところで中野重夫はFM愛知で『Keep On Rockin'』というレギュラー番組(毎週木曜日28:00)を持っていて、DJとしても活躍している。昔は音楽とシゲさんのおしゃべりで構成されていたのが(この頃は筆者も2度ほど出演させていただいて、モデルの解説や歴史を交えつつマーシャルで録音された名盤をかけたりして「マーシャル特集」を仕込んでいただきました)、最近はすっかりゲストとのセッションばかりをオンエアしているらしい。聴きたいな~。東京じゃ聴けないのよ。中京地区の皆さん、要チェック!

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シゲさん、それだけでなく不定期に朝日新聞の三重版に『カフェ日和』というコラムを掲載している。2009年11月30日付けの記事でこの復活ライブのことに触れている。本人の許可を得て少し引用すると…

「熱いおやじ魂が炸裂した。

11月3日、名古屋のライブハウス「ボトムライン」で、私が23歳の時にレコーディングしたハードロックバンド「野獣(ルビつき)」の30周年ライブを開いた。(中略)いま、メンバーの全員が50代。この年になってもライブをするなんて、デビューのころは考えもしなかった。(中略)青春時代をともに過ごした「戦友」たちとステージに立つ喜びをかみしめただけではなかった。30年を経て、進化した野獣をファンに見せることができた。

そして思った。50歳を超えても、ロックはまだ、深めることができるのだ」

シゲさん、歳なんて関係ないって!1954年のビル・ヘイリーの「ロック・アラウンド・ザ・クロック」がロック誕生の瞬間としたら、ロックは今年でまだ56歳。大してシゲさんたちと年齢は変わらない(失敬!)。

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昔は30歳を越してもロックをやっている人がいると驚いたもんだけど、ロックも我々といっしょに歳をとってるんだからどうってことない!「ポール・マッカートニーやミック・ジャガーが還暦を過ぎてもロックを演っていてスゴイ」みたいな報道がよくされるよね。でも、老齢でロックをやっちゃいけないなんて法なんてまったくありゃしない。クラシックと違ってロックの場合、まだ世代は1回転していないんだから!

それよりもロックが本当にクリエイティブだった時代のロックをみんなでずっと伝承していきましょうよ!土台「今の若いモンは昔のロックを聴かない!」なんてついこぼしがちだけど、我々が若いころロックの歴史をさかのぼるのはたった20年でよかった。でも、今の若い人たちは50年以上もさかのぼらないと原点に行きつかない!これは大変な作業だし時間もお金もかかるからね。でもおいしいものは誰が食べてもおいしいはず。今はそのおいしいものを隠されちゃってるだけ。何がおいしいのかを是非教えてあげてくださいな!

ものは考えようですよ!決してイヤミなんかじゃなくて、今からレッド・ツェッペリンやディープ・パープルを知って楽しめるなんて若い人たちが本当にうらやましい!映画もそう、これから「七人の侍」や「隠し砦の三悪人」や「用心棒」や「天国と地獄」、チト偏りすぎたか…「ウッドストック」を観れるんですよ!こっちゃ何十回観たかわからない…でもまだ何十回も観れる(と思う)。その素晴らしい瞬間が若い皆様に早く訪れますように!もう一度言いますが、これはつまらない年寄りのイヤミなんかじゃ決してありませんからね。(ホントは映画のブログもやりたいくらいなんです)

若い頃のキーで歌うことはできないかもしれない、若い頃使っていたゲージの弦でギターを弾くのはシンドイかもしれない、でもいくつになっても音楽っていいもんだ…残念ながらボトムラインに居合わすことはできなかったけど、野獣のライブはこんなこともしっかりと伝えてくれたに違いないと思います。

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※冒頭のDVDは非売品です。

(敬称略 資料提供:中野重夫)

2010年2月16日 (火)

マーシャル・カタログ物語~梅村昇史の世界 <後編>

新しいマーシャル・カタログ…表紙制作にあたって作者の梅村さんに少しお話をうかがいました。まずはデザインのコンセプトから。

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基本的なコンセプトは「曼荼羅」なんです。ZPZのフライヤーもそうだったのですが、コラージュという手法を取ってはいますものの、マーシャルという素材を集めて作った「曼荼羅」なんですね。もちろんマーシャルといえば猛烈に「ロック」というイメージがついてまわりますが、あまりロック然としたイメージにはしたくなかったんです。それとユニオン・ジャックべったりというのもどうかと思って…。でも少しイギリスのイメージも足さなくてはと思い兵隊さんの図柄を足しました。

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コラージュという手法を使うとどこかカル・シェンケル(ザッパ作品のスリーブを多く手掛けたデザイナー)っぽい仕上がりになってしまいます。もちろんカル・シェンケルは好きですが、特段意識したということはありませんね。

「Does humor belong to his works?」と訊かれたら答えは迷わず「Yes, it does!」となるわけです。

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最初はジム・マーシャル氏がギターを下げている図案というアイデアもあったんです。僕は作品の中にコミカルな要素を入れるのが好きなんです。でもそれもどうかと思いポートレイトのシルエットだけにしました。それから、「ロック」ということではなしに「音楽」が香るデザインを目指したつもりなんです。

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実は最終版に至るまでに大幅なデザインというか雰囲気を変える工程があったのです。下の図案は最初の作品。いわゆる習作というヤツ。まだ左下の年号が「2009」になってるでしょ?これをマーシャル社のデザイナーに見せたところ「マーシャルのイメージ・カラーである黒とシルバーを入れたらどうか」とアドバイスがありバックにグラデーションを入れることになった。Marshall

そうしている間にも矢継ぎ早に新商品が投入されるのでClass5やMAなど極力最新の商品写真に差し替えられたのです。

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フランク・ザッパ、ニール・ヤング、そしてトッド・ラングレンが梅村氏の3大フェバリット。ニール・ヤングを除いては筆者と好みがピタリと合うのでお会いする度に音楽の話で盛り上がり時間の経つのを忘れてしまうのですが、氏の音楽への造詣と愛情は限りなく深く、イタリアン・プログレの泡沫バンドから辺境ロック、ジャズ、さらに現代音楽にまで及ぶその事典的知識には舌を巻かざるを得ません。正式な教育を受けたデザインのノウハウにそのようなバラエティに富んだ音楽的要素が加わることによってユニークな作品が生まれるのでしょう。

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最後に…新しくなったのは表紙だけではありません。内容もキャビネットのページを刷新したり、ウェブサイトとの連動を図る等今までにないページ作りを目指しました。

新しいカタログは2月17日ごろよりマーシャル取り扱いの楽器店に並ぶ予定です。これからもマーシャル・カタログ、ウェブサイト、マーシャル・ブログの3点セットをご愛顧賜りますようよろしくお願い申しあげます。

作成にあたり絶大なご協力を頂戴しました関係スタッフの方々にこの場をお借りして厚く御礼を申し上げます。そして何よりも長い間出来をお待ちいただいたマーシャル・ファンの皆様に心より感謝申し上げます。

2010年2月15日 (月)

マーシャル・カタログ物語~梅村昇史の世界 <前編>

ウェブサイトやブログの制作に加えて、JVMやVintageModern以降の怒涛の新商品ラッシュでタイミングを失っておりましたが、この度久しぶりにマーシャルの総合カタログが出来しました。さて、久々のカタログにふさわしく表紙のイメージを刷新してみました。それがコレ。メッチャ、気に入ってるんですけど!

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作者は梅村昇史氏。同氏はCDジャケットをはじめとした音楽関連のフィールドで活躍するデザイナーです。このお方…。

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梅村氏が最近手掛けた作品を紹介しましょう。まずはCDジャケット。

ROCKIN' THE USA PART3 / JIMI HENDRIX (MSIG0576/7 MSI)

1968年5月のフィルモア・イーストのセカンド・ショウや「マイアミ・ポップ・フェスティバル」、同じく68年11月の「An Electric Thanksgiving」の模様を収録。もちろんマーシャル!

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ROCKIN' THE USA PART4 / JIMI HENDRIX (MSIG0580/1 MSI)

こちらは1969年のオークランド、70年1月のニューヨークはマジソン・スクエア・ガーデンでの演奏を収録。ヘンドリックス27歳、死の8ヶ月前の演奏です。

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FLOATING WORLD LIVE / SOFT MACHINE (SDCP-1002 ストレンジ・デイズ・レコード/ユニバーサルミュージック)

1975年ドイツ・ブレーメンのラジオ放送用音源を収録したスタジオ・ライブ盤の国内版。「収束(Bundles)」期、ホールズワース参加の人気盤。氏による手の込んだイラストが輸入盤よりはるかにソフツの雰囲気を醸し出しているでしょう?よく見ると街の看板には収録曲が描きこまれていたり、カンタベリー・ミュージックの大ファンという梅村氏らしく「Canterbury」という文字が何箇所かに登場しています。(実は筆者もカンタベリー大好きでしてね…数年前、現地まで行っちゃいました)

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THE SOFT MACHINE LEGACY SDCP-1001 ストレンジ・デイズ・レコード/ユニバーサルミュージック )

エルトン・ディーン、ジョン・エサーリッジ、ヒュー・ホッパー、そしてジョン・マーシャルというソフツの歴代トップメンバーによる2006年の作品。2006年にエルトン・ディーンが、2009年にヒュー・ホッパーが死去。もうこのメンバーでの演奏は不可能となってしまいました。こちらも無機的なコラージュによる手法にどこかユーモアを思わせるデザインで内容にぴったりの雰囲気。

ちなみにエルトン・ジョンの本名はレジナルド・ケネス・ドワイトといいますが、「エルトン」は以前のバンド仲間であったこのエルトン・ディーンから、「ジョン」はロング・ジョン・ボルドリーから頂戴してそのステージ・ネームを名乗っています。「しかし、エルトン・ジョン・ファンでエルトン・ディーンを知っている人なんているのかな?」とは梅村氏の弁。ホント同感です。

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ZAPPA BOX, LATER WORKS / FRANK ZAPPA (VACK-5914/5920 ビデオアーツ・ミュージック)

ザッパ晩年の作品を紙ジャケにしてボックスに収めたもの。氏はほかにもザッパ作品の国内盤の帯のデザインなども手掛けています。同時に氏は著名なザッパ研究家でもあるのです。ヤングギター(シンコーミュージック刊)2009年7月号には氏のペンによるザッパ・クロニクルが掲載されています。筆者もザッパ関連でわからないことがあるとよく梅村さんに教えを乞うてます。

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サルサ人形の家 / 弘田三枝子(MSI/POPMAY POPMAY36)

弘田三枝子、「バケーション」、「砂に消えた涙」、「夢見るシャンソン人形」をはじめとした洋楽カバー、「人形の家」でのレコード大賞受賞、日本人初のニューポート・ジャズ・フェスティバル出演などその偉大な業績は枚挙にいとまがありません。98年リリースの2枚のアルバムを1枚のCDにデジタル・リマスターした限定編集盤。「ワンサカ娘」もミコさんです。

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続いては書籍。

『スケルトンキー/グレイトフル・デッド辞典』 (工作舎)

こちらは本の表紙。筆者は熱心なデッド・ファンではありません、好きだけど。どの部屋でも開けることのできるいわゆるマスター・キーのことを「スケルトン・キー」というようですが、まさにデッドのA to Z本だからそういうタイトルなのかしらん?デッドのシンボルといえばSkull。それをモチーフとしたデザインだがどこかコミカル。そう、「コミカル」は梅村作品のキーワードなのです。お気づきになったでしょうか?「アオクソモクソア」風の上部のレタリングは「スケルトン・キー」とカタカナで書いてあるのです。ところで、数年前に野音で見た「めんたんぴん」カッコよかったナァ。
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フライヤーも手掛けています。つまりチラシ。

ZAPPA PLAYS ZAPPA/来日記念フライヤー (SMASH)

2009年のZPZ(Zappa Plays Zappa)来日公演のチラシ。公演に先駆けて都内の某CD屋さんで開催された「大山甲日さん(「大ザッパ論1&2」を編んだザッパ研究家。本職は友禅作家)と直枝政広さん(カーネーション)のトークショウ」に梅村さんが飛び入りでザッパの関連レコードの解説をされていました。エドガー・ヴァレーズからTOTOまで!

氏のイラストは可愛くてユーモラスで深みがあってすごく好き。そういえば「デヴィッド・アレンの線描画っていいですよね!」と意気投合したこともありましたっけ。
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在日ファンク (PCD-4399 P-VINE RECORDS)

2010年1月に発売された和製ファンクバンドのファースト・アルバム。コレ、いいっすよ~、マーシャルとおよそ関係ないけど…。暑苦しくなくて好き!リーディング・チューンの「きず」のロケ場所がアメ横なのもうれしかったりして!丸井さんの裏でしょ、コレ。MySpaceで試聴できます

梅村さんがこの仕事の依頼を受けた時、「『在日』か…。よっしゃ頭文字『Z』じゃん!」とほくそ笑んだかどうかは私は知りません。でも絶対そう。だってこんなに「Z」が大きいんですもの!(そういえばイヴ・モンタンとジャン=ルイ・トランティニアンの「Z」という映画がありましたな、観てないけど。さらに、この「Z」では驚いたことがひとつあって、私が唯一愛読するマンガ、「元祖!浦安鉄筋家族(浜岡賢次著、秋田書店刊少年チャンピオン連載)」の中で、ある部屋に貼ってあるポスターの図柄がこの映画「Z」になっているのを発見したのです。このマンガはジャズや60~70年代ロックが好きな人が見れば至る所に仕込みが発見できて2倍楽しいでしょう。例えば学習塾の名前が「アガルタ」だったり、The WhoのTシャツを着た人が歩いていたり、いつもニヤリとさせられます。いつかマーシャルも登場しないかな~!)

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先日、LPでは持っていましたが、CDに買い直そうとようやくゲットしたPierre Moerlen's Gongの『Live』。帯とライナーノーツのデザインに何故か親しみを感じてそのクレジットを見ると梅村さんの作品でした。「Umemura」じゃなくて「Uemura」になってたけど…。

後編では実際に梅村さんにマーシャル・カタログ表紙の作コンセプトなどを伺いたいと思います。

つづく

2010年2月12日 (金)

CRYSTAL BREED始動~ジャーマン・ロックからの回答

マーブロの読者の皆さんは「イギリス(含むアイルランド)以外のヨーロッパのロック」というとどの国を思い浮かべるだろうか?

個人的にはやはりプログレ、シンフォニックの密度が濃いイタリアかな?何たってarti & mestieri(今週フリオ・キリコからメールが来ていましたが、精力的に活動中とのこと)やAREAがいるし、イタリア語ってロックビートに乗ると案外ロマンチックなんだよね。

フランス?GONGは別格としてANGEやZAO、TAI PHONGやATOLLも素晴らしい。たまにはZNRもいいもんだ。

FOCUSやFINCHのオランダ?チト弱いか?でもTRACEはカッコいい。

ヨーロッパやアバ、イングヴェイ、最近ではアーク・エネミーやイン・フレイムス等々数多くの名バンドを輩出している強国スウェーデンを抱える北欧も捨てがたい。SBBとかOMEGAなんかの東欧勢も面白い。

日本に入ってきているバンドの数やジャンルの幅を考えるとやっぱりドイツか?タンジェリン・ドリームやクラフトワークをはじめたとした電子音楽勢は今でもポピュラーだし、CANの存在もデカイ。ファウストやアシュ・ラ・テンぺルなんてのもいたし、メタルに及んではひとつのジャンルまで確立した。でも、ジャーマン・ロックのアイコン的存在はやっぱりスコーピオンズでしょう。ウルリッヒ・ジョン・ロートという不世出の天才ギタリストを輩出し、数々の名盤によって世界中のロックファンに影響を与えたことは間違いない。

そのスコーピオンズ…終わってしまうんだそうだ。さびしい限り。

ところが、層の厚いジャーマン・ロック界のこと、ちゃんと素晴らしいアーティストが出てくることになっている。このニクラス・ターマン(Niklas Turmann)もそのひとり。

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もうマーブロの読者にはおなじみでしょう。先日のフェア・ウォーニングのサポートで来日していたからね。一昨年のウリのサポートも務めたスゴ腕ギタリストだ。

そのニクラスが結成したバンドがCRYSTAL BREEDだ。

ニクラスがマーシャル(JVM410H)を愛用している関係でマネージメントよりプロフィールが送られて来たので紹介しておく。

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「ニクラス・ターマン(Niklas Turmann、vo&g)と彼の幼稚園時代からの長い友である、
コーヴィン・バーン(Corvin Bahn、key)がウリ・ジョン・ロート・バンドのメンバーとしてワールド・ツアーに参加したことに触発されて結成したバンドがCrystal Breed。
その後、ニクラスが在籍していた「ハノーファー音楽大学」で出会ったマイケル・シューガルト
(Michael Schugardt、b)とトーステン・ハーニッツ(Thorsten Harnitz、ds)を加え2008年に本格的にバンドをスタートさせた。作品はニクラスとコーヴィンのペンによるものがメイン。

2008年末に3曲を完成させ、これを足掛かりに北ドイツのライブハウスを中心にギグを行い、
現在はフル・アルバム用の楽曲も完成させいよいよ今夏からファースト・アルバムのレコーディングに入る予定」

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それではCrystal Breedのサウンドを聴いてみよう!⇒CRYSTAL BREED My Space

エレクトリック・ギターのパートはすべてJVMで録ったそうだ。

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決して少なくない数の音楽関係者が口にしている通り、また、マーブロの他の記事でも触れているように、ロックはもう新しい要素など必要としておらず、いよいよ折り返し点に立っているのではないかという見方がある。

もちろん一種のノスタルジアであることは否めないのだが、練習を積み重ねずとも比較的気軽に演奏できる種のロックがあまりにもはびこりすぎて、音楽の厚みや深さ、器楽の楽しみを見失ってしまったと大衆自らが気づいて来ているということだ。

キチッと練りこまれたCRYSTAL BREEDの音楽はこのような見方を証明する回答のように聞こえる。

ユーディ・メニューインがかつてロックを指して言っていたように「音楽は鬱憤ばらしでない!」とニクラスも言っているような気がする。

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ウリ・ジョン・ロートを師と仰ぎ、クィーン、ビートルズ、ピンク・フロイド、プログレッシブ・ロックなどに影響を受けたニクラスが作り出す音楽に惜しみない拍手を添えつつ期待したい。

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2010年2月10日 (水)

SHIMIZU MEETS JMD:1~清水保光JMD:1を弾く

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JMD:1体験レポートの第2弾はハード・プログレ・バンドCYCLONEを率いるベテラン清水保光さん。しっかりとした文脈を抜群のテクニックで綴る名人です。お弟子さんも多数。

普段はVintageModern2466と1960Aの組み合わせを愛用しています。さて、今日のベテランの耳にはJMD:1はどう鳴り響きますか…。

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(以下は清水さんのコメント)

「マーシャルといえば1959ですよね。やっぱりチャンピオン。でも僕には音が大きすぎてコントロールできない。だからJCM800が一番なんですね、僕らの世代では。800は1959ほどの炸裂感はないけどコントロールしやすい。僕の場合はマスター・ボリュームがないとシンドイ。「1959にそのままマスター・ボリュームがついていればいいのに」といつも思っていたんです…これ(JMD:1)、そうなってますよね、まず?2203の音も初期のヤツにそっくり」

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「そりゃホンモノと並べて弾けば違いはすぐわかるんでしょうけど、レスポンスも十分に早いし、右手のニュアンスもバッチリ出してくれるし、何の違和感もないですね。
僕もそうなんですけど、「マーシャルのクリーンが好き」という人が大勢いらっしゃいますよね。マーシャルのクリーンってレコーディングの時なんか芯がしっかりしていて実に気持ちがいい。JMD:1はそれをもしっかり実現していると思います。そのクリーンがスイッチ操作ひとつで歪みの音と同じ音量でスパッと出てくるなんてスゴイことですよ!1959や2203ではあり得ない現象ですもん」

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「レコーディングをよくする人なんかに持ってこいですよね。いろんな音を録音するのにアンプを何台も必要としていたのにコレ1台で済むんですからね。「マーシャルがデジタル?」なんていうのは偏見だと思う。すぐ現場で使えると思いますよ。
エフェクターもかなりレベルが高い。全部使えますよ、コレ。僕はこのアナログ・ディレイがすごくうれしい!(笑)そこらのアンプ・シミュレーターってコンビニっぽいんですよね。「あれもあります、これもあります」って。でも特別なモノがない。便利なのは「いつ行っても開いてる」ってことだけ。JMD:1もある意味そうなんだけど、コンビではないですよ。一流デパートのレストラン街なの。つまり専門店がズラッと並んでいるイメージ。しかも一流デパートだから実力とキチンとした歴史を持ったお店しか入れないじゃないですか、アレとおんなじ!」

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「これ以上入れて欲しかった音なんかはないですね。ここまでやってくれれば後はこっちの問題。使いこなしてあげないと!そうやってつき合わないとね。全部機材に頼っては絶対にダメなんですよ」

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「コンボも両方ともタイトでいいですね!普通100Wと50Wでスピーカーの数も違うので好みが分かれるところですけど僕は両方好き!501はレコーディングにピッタリじゃないかな?そりゃ音圧という面ではスタックにはかないませんけど、これならちょっとしたライブハウスでしたらコンボでも何ら問題ないでしょう。かえってスタックよりコントロールしやすいかも。
とにかくマーシャルはまた途轍もないことをやらかしちゃいましたね!」(談)

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JMD:1は日本では3月19日の発売を予定しています。

JMD:1公式ウェブサイトへはここからお入りください。

2010年2月 9日 (火)

SHARA MEETS JMD:1~石原"SHARA"慎一郎JMD:1を弾く

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世界的に予想以上の高評価を得ているマーシャル初のデジタル・プリアンプ・モデルJMD:1。マーシャルを知り尽くした日本のギタリストにも試して体験していただきましょう!

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第1回目はおなじみEARTHSHAKERmintmintsでおなじみの石原"SHARA"愼一郎さんの登場です。最近TSL100からJVM410Hにヘッドを交換したSHARAさん。新しいものに抵抗を示さないその姿勢は決してただの「新しもの好き」というのではなく、よりよいサウンド、より便利な演奏環境を求める妥協なき態度に他ならないのです。

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30年以上に及ぶマーシャル歴を持つSHARAさんの耳にマーシャルが初めて採用したデジタル・プリアンプ技術によるサウンドはどう聴こえたのでしょうか?EARTHSHAKERツアーの真っ只中のお忙しいところ、「マーシャル以下はSHARAさん本人のコメントを採録したものです。(ヘッドの試奏に当たっては1960Aを使用しました)

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「こう、ただ歴代のマーシャルの音を再現するとかいうのではなくて、マーシャルの面白い使い方 みたいなものを詰め込んだところにマーシャルの誇りを感じるね。面白いなと思う。古いモデルの音をシミュレートするなんてのは他のブランドでも当たり前にやっていることだけど、JMD:1は全然違うね」

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「でも、今まで色々試して全然そういうのに満足できなかった。で、今回「マーシャルがつくるマーシャルのデジタル」っていうんで期待してたんだけど、昔のモデルの音が入っているだけじゃくて、新しい音が入っているところなんか「さすがマーシャル!」って思った」

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「僕はこういう新しいデジタル機材なんかには全然抵抗がないんだ。 MIDIはやっぱり便利だし、音色はいいし、音量が低くてもいい歪みが得られるし、mintmints(註:SHARAさんのギター・インストのソロ・プロジェクト)なんかにはすぐ使えるし、他の場面でもすごく便利だと思うね」

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「また、最近のマーシャルに入ってるエフェクターがすごくいいんだけど。JMD:1のも大きな売りやね~。最高に使いやすいよ!本当にギターとJMD:1だけでことが足りるねん。AVTも相当よかったもんね(註:AVT150もSHARAさんの愛器)」

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「入ってる音もみんな使える。僕は特に16番(Lead - Modern)と9番Overdrive – Classic)が気に入った。9番は「JMP-1」だっけ?少しEQでハデに仕上げた方がよいと最初は思ったけど、そんな調整も自由自在やもんね」

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「今日はスタジオで弾いただけだったけど、あれならバンドで弾いても何ら問題ないと思う。現 にギターだけのイントロは調子ええんやけど、バンド・アンサンブルに入ると何にも聴こえなくなっちゃうヤツもあるからね。その点、今まで使ってきたマーシャルでバンドで音がうずもれたことなんてただの一度もなかった。
時間が足りなくてあまり試せなかったけど、MIDI機能やループ、メモリーの機能とかの機能も文句ないね」

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「昔はエフェクターをズバっと並べたり、つなぐ順番を勉強したりすることに美学を感じていた人間だったけど、トラブルは多いし、お金はかかるし、もうシンドイし、必要ないよ!(笑)考えられないよ、アンプにあの水準のエフェクターが入っているなんて!

早く現場で使ってみたいナァ!(談)」

…とかなりお気に召していただきました。

驚いたのはコメントの中でSHARAさんも16番のプリアンプの音が気に入ったとおっしゃっていますが、その音はSHARAさんの現在の愛器、JVM410Hの音だったのです。ま、「それならJVMを使ってりゃいいじゃん」ってのはヤボな話し。プロの耳の正確さとマーシャルのデジタル・プリアンプの技術の高さに感心してしまいました。

JMD:1シリーズは日本では3月19日に発売の予定です。

JMD:1公式ウェブサイトへはここからお入りください。

2010年2月 8日 (月)

AFD100情報 vol.2~スラッシュのアンプはどんなかな?

Afdlogomain_4 AFD100の開発にあたってまず最初にすることは実際にスラッシュが使用しているマーシャルを綿密に精査すること。マーシャルのシニア・デザイン・エンジニア、サンチャゴ・アルバレスがLAでスラッシュと邂逅し、持参されたスラッシュのオリジナルの2203を解析するというビデオの第1弾をお送りします。

ステージ1:オリジナルアンプの解析

スラッシュ(以下S):まぁ、いくつかのアンプを使ったけどさ、とにかくコイツがドエラクいい音なんだよ。

エリック・ヴァレンタイン(プロデューサー、以下E):ホント特別なんだ。トーンの回路が普通のもの違うだろ。そんな改造って今まで見たことあるかい?

サンチャゴ・アルヴァレス(以下A):トーンの回路はまったく普通のマーシャルと同じだよ。でもヴォイシングが違うんだな。リヴォイシングされているんだと思う。

E:ヴォイシングが何だって?

A:ゲインだよ。ゲイン段。

E:あ、そう。

A:でもトーン・コントロールはまったくいじっていないよ。

E:わかった。それじゃ、トーンを変える何がしかの改造がゲイン回路に施されているのかい?

A:そうだね。3段階になってるんだけどすべて変えられているね。

E:そうか、だから…。

A:そう。

S:これを改造したヤツがSIRのアンプをいじったのかな?

E:イヤ、ティム・カズウェルのヤツとは違うよ、あの有名な#39のね。これはフランク・レヴィってヤツがやったんだ。小さなステッカーが貼ってある。

S:そうか。でも改造の仕方が…

E:でも違うモノだよ。

A:そうだね。2種類のアンプについて話し合ったんだ。ひとつはトレモロつきの1959.でもあれはゲイン段が2つなんだ。だからもうひとつゲイン段を足さないと…。

S:チョット待った。それってSIRのアンプのことかい?

E:そう。オリジナルの#39のSIRのアンプさ、1959だよ。

A:4インプットのヤツ…。

S:それって完全につくり直されたヤツかい?

A:アップグレードされているんだよ。800の仕様で…。

S:JCMだと思ったんだけどね。

E:イイヤ、違う。

S:違う?でもそう(アンプに)書いてあったぜ。

E:オリジナルの#39アンプにかい?多分そんなことないと思うんだけどな。

S:そうか。4インプットって言ったよな?

E:普通そうだよ。

S:覚えてないな…(笑)。ま、オレの記憶も怪しいもんだからな。

A:オーケー、とにかくあのアンプには800の仕様にアップグレードする改造が施されているんだよ。

S:そうなのかい?

A:だから、基本的な回路は同じようにしようかと思う。

S:了解。

E:そうだね、あれはこのアンプの先輩でこのアンプも同じようにしてあるってこった。

S:これが同じならオーケーだ。

A:あそう?そんなとこでいいの?

S:「Nighttrain」をそれで弾けばすぐにわかるよ。

E:まったくだ(笑)

つづく

2010年2月 6日 (土)

AFD100情報 vol.1~プロジェクト始動!

Afdlogomain_3 先日『NAMM2010レポート <後編>~アーティスト・モデル』の時に紹介しましたスラッシュの新しいシグネイチャー・モデルの開発プロジェクトが順調に進んでいます。

マーブロでは続々にアップデイトされる本国マーシャル制作のAFD100情報の専門ウェブサイトを日本の皆様にお伝えしていくことにしました。

以下は再録です。

スラッシュがシグネイチャー・モデルを開発する旨、本人が来場のうえ発表しました。その名もAFD100。Appetite For Destruction(もちろんガンズ&ローゼズのデビュー・アルバムにちなんで付けられています)の頭文字です。そのコンセプトをマーシャルのアーティスト担当、ポール・マーシャルがAFD100専門ウェブサイト内の動画の中で語ります…

「今日ここ(NAMMのマーシャル展示スペース)にスラッシュが来てAFD100とそのウエブサイトについて発表します。そのウェブサイトでこのモデルのアイデアや製造についての情報のアップデイトをしていきます。また、ビデオやコメント、インタビュー、さらにはサウンド・アドバイスなども充実していく予定です(大意)」

で、スラッシュがやって来た!

「スラッシュだ。オレの新しいアンプ、、、新しいオレのマーシャル・アンプを紹介するためにアナハイムまでやってきたゼ」と前置き。「マーシャル・アンプ」って言い直すとこが律儀でいい人感が出てますね。

「人前で話すのはキライなんだよ」と切り出したスラッシュ。続いてAFD100のコンセプトについて説明。『Appetite for Destruction』で使ったのはSIRスタジオから借りたJCM800 2203だったがそれが最高のアンプだった。それをその後も使いたがったが盗まれてなくなってしまった。今回のシグネイチャーはその2203を目指して開発をしていく…みたいなストーリー。

ご存じの通りマーシャルは市場初のシグネイチャーモデルとして1996年にスラッシュの2555SLを発表。この初のシグネイチャー・シリーズに続いてザック・ワイルド、ジミ・ヘンドリックス、ケリー・キング、ランディ・ローズとマーシャルのシグネイチャー・シリーズは連綿と続いて今尚盛ん。(こうして見るとスラッシュ、ザック、ケリーとJCM800がらみが3人も!)そして、またスラッシュの登場。これは決してネタがなくなったわけではなく(実際にシグネイチャー・シリーズの計画はもう先まで決定しています)、スラッシュともに原点を目指し、ロック・ギターの本当のカッコよさを取り戻そう!という意気込みが感じられます。

やっぱり、ロックの花形楽器はギター。カッコいいリフとギター・ソロが最高の見せ場でしょ。それを忘れてしまった今のロックに対するマーシャルの回答であり、それを知らない若い人たちへの呼びかけであるような気がします…「ロック・ギターってもっとカッコいいものなんだぜ!」って。(『大谷令文、マーシャルを語る<後編>』も是非ご参照ください)

上のポールが案内しているAFD100の公式ウェブサイトはコチラ

(新カテゴリー『AFD100情報』を設定したため記事を再録しました)

2010年2月 5日 (金)

ロンドン・ロック名所めぐり vol.10~せっかくのイギリス、たまにはサッカー?  

『名所めぐり』10回目、あと数回を残すところとなりました。今日はサッカーの話題でスタートです。

サッカー・ファンでなくても「アーセナル」って名前ぐらいは知っています。同名の駅がピカデリー線にあります。

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これが駅。これまでに見てきたハマースミスやアールズ・コートとは違って実に簡素。映画館の入り口みたいでしょ?

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駅からちょいと行った角を曲がるとスタジアムがすぐに現れます。

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これがスタジアムかと思うとそうではない。ま、ボックス・オフィスや売店、事務所が入ってるって感じ。

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階段を上って外を見降ろすと民家。コレすごくない?東京ドームと通り1本隔てて普通の家が建ってるのと同じ。マンションならまだわかるけどフラットとはいえ普通の家ですからね。

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この建屋を通って線路を渡るとスタジアムが見える。もうヤケクソにデカイ!博物館なんてのも併設されています。強いんでしょ、このチーム?

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さて、ここからが「ロック・名所めぐり」です。下の写真はまたまた使っちゃうピカデリー線のフィンズベリー・パーク(Finsbury Park)駅。アーセナルのとなりの駅です。だから駅に Arsenalグッズの売店なんかが入っています。

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駅を出てセブン・シスターズ・ロード(Seven Sisters Road)沿いに国鉄のガードをくくると見えてくるのがこの劇場。レインボー・シアターです。結構感動!と同時に「こんなとこにあんのかよ!」とビックリ!もっとロンドンの真ん中にあるのかと思っていた。

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レインボー・シアターとくれば筆者の場合はなんといっても『フォーカス・アット・ザ・レインボー』。それから1971年にフランク・ザッパが乱入したファンにステージから突き落とされて重傷を負ってしまったところ。エリック・クラプトンの『レインボー・コンサート(このアルバムは何かとあまりいい評価を受けていませんが、未発表音源が入っている「レイラ」ではじまるヤツ、すごくいいです)』。大谷令文さんから教わったのは、ディープ・パープルの「ライブ・イン・ジャパン」の輸入盤のジャケットに使われている写真はここで撮られたとか。

この劇場には、ビートルズが最後にコンサートを開いたとか、ジミ・ヘンドリックスがここで初めてギターに火をつけたとかまだまだ逸話が残されています。71年に「レインボウ」の名になった時のこけら落としはザ・フーだったんだって。1971年といえば「Who's Next」の年ですからね、そりゃ素晴らしいライブだったんだろうな~。

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クイーン(1979年)、ヴァン・モリソン(1973年、ザ・カレドニア・ソウル・オーケストラ時代!この時の演奏が名盤『It's Too Late to Stop Now』に収録されている)、ラモーンズ(1977年)、その他ザッと出演したアーティストを調べてみると、ジェスロ・タル、イエス、アリス・クーパー、ウィッシュボーン・アッシュ、モット・ザ・フープル、フェアポート・コンベンション、ピンク・フロイド、スティーヴ・ミラー、ブラック・サバス、デヴィッド・ボウイー、ジェネシス、ELO、ステイタス・クォー、キンクス、シカゴ、ロキシー・ミュージック、オールマン・ブラザーズ・バンド、10c.c.、ベイ・シティ・ローラーズ、Tレックス、スレイド、エルトン、メイデン、ヴァン・ヘイレン、マイルス、エリントン、オーティス、アレサ、JB…エ~イきりがない!

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そんなロックの歴史がタップリと詰め込まれた由緒ある劇場。ぐるりと一回りしてみましたが、比較的さびしいエリアで、ここがそんな場所であったことを表す痕跡は皆無でした。

現在は宗教の施設として使われているそうです。

つづく

2010年2月 4日 (木)

マーシャル・ミュージアム~T氏のコレクション vol. 21

PART III
<キャビネット類:マーシャルのキャビネットは伝統的に品揃えが豊かであるうえ型番と仕様に関連性がない点でトレースしにくい状況にあります。ここではわかる範囲内で型番をアイデンティファイしましたが、不明な点も多々残されていること予めご承知おきください。>

Item#51
MODEL                   : 1983
SERIAL NUMBER : 1091&1089

JTM45PA用の2×12"コラム・スピーカー。'63、4年頃のもの。

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'62~65年まで使用されていたWhiteフレットクロス。ゴールド・ブロック・ロゴとのコンビネーションが美しい。

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背面はハーフオープンとなっており、スピーカーはセレッションのG12T652アルニコが搭載されている。

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印刷されている住所はジムのショップがあった場所。62年9月から64年の中ごろまで製造された商品にはこの住所が印刷されていた。

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Item#52
MODEL: 1935
SERIAL NUMBER : A⇒33829、B⇒34438

'67~70年頃のベース・キャビネット。勢いに任せてイギリスの楽器店より入手されたとのことだが、お気に入りの一品。大きめのロゴは交換されたもの。

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シリアルのプレートの下にはこれを販売したと思われるロンドンの楽器店のプレートが付いている。それによると「Supplied By Russell Acott  High St., Oxford」 おまけに独自のシリアルがついていて、Aは36098、Bは36095となっている。

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背面の様子。

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Item#53
MODEL                   : 1990
SERIAL NUMBER : 7177

入力80Wの8×10"キャビネット。1990は'67年から生産が開始されたと言われているが、これはそれ以前のグレー・フェットクロスやレザー製ハンドルなどの仕様を備えたプロトタイプ的な貴重なものだ。

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Item#54
MODEL                   : 不明
SERIAL NUMBER : 44421

8×12"キャビネット。フレットクロスはソルト&ペッパーなので'68~73年頃のものと思われるが、記録には残っていないワンオフ的なもの。ロゴは新しいものが付けられている。中を見てみたいが、もはや重くて動かせない!!禁断の8×12!!

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つづく

2010年2月 3日 (水)

LOST WEEKENDER疾走中!

ヘンリー・マンシーニのあまりに美しいメロディでやたらと有名な「酒とバラの日々(The Days of Wine And Roses )」。ジャズ・スタンダードの筆頭に挙げられる名曲であることは確かなのだが、果たしてどれだけの人がこの映画を観ているのかしらん?ジャック・レモン、リー・レミックの鬼気迫る演技、ブレイク・エドワーズ(ジュリー・アンドリュースのダンナさんね)の鋭利な演出、夫婦のアルコール中毒というシリアスなテーマとは対照的な題名と音楽…恐ろしい映画だった。ニコラス・ケイジの「リービング・ラスベガス」なんてのもあったが、アル中映画といえばこの「酒バラ(1962年)」となんといっても「失われた週末(The Lost Weekend 1945年)」に軍配が上がるでしょうな。ビリー・ワイルダー監督、レイ・ミランドにジェーン・ワイマンが主演。何といっても1945年のアカデミー監督賞、主演男優賞と脚本賞を獲っちゃってるからね。怖いですねオ・サ・ケ。

…とまた映画ネタでスタートした今日のマーブロの主役はその「失われた週末」…から取ったかどうかは知らんが、昨年10月にミニ・アルバム『NITEHEAD』を発表したLOST WEEKENDER。

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以下は1月28日開催されたイベントでのライブ・レポート。

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ギター&ボーカルのマツダコウスケ。

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ベースのマスダテツヤ。

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ドラムはツチヤマヒロミだ。

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マツダの使用マーシャルはVintageModern2466と1960Aのコンビネーション。

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KT66が生み出すVintageModernの分厚いサウンドが実にこのバンドのカラーにマッチしている。

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絶唱と掻き毟られるギター!

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CDでは変拍子のナンバーも収録されていたが、ライブではかなりストレートなパフォーマンスに終始していた。この疾走感がタマラナイ!

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LOST WEEKENDERの詳しい情報はコチラ

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(敬称略 2010年1月28日 原宿アストロホールにて撮影)

2010年2月 2日 (火)

THE IRON MAIDENS~Live in Japan

話題のアイアン・メイデンの女性トリビュート・バンド、THE IRON MAIDENS(ジ・アイアン・メイデンズ)が来日した。もちろん本家公認。カッコよかった~。もうサービス満点でまったく飽きなかったね。

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ボーカルはKristen "Bruce Chickinson" Rosenberg。

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エイドリアン・スミス役のCourtney "Adriana Smith" Cox。

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サラはデイヴ・マレイ役だ。ギターSarah "MiniMurray" Marsh。 

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ベースはWanda "Steph Harris" Ortiz。もちろんスティーヴ・ハリス。

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  ニコ役のLinda "Nikki McBURRain" McDonald。

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クリステンは衣装替えも数回し観衆の目を惹く。

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日ノ丸の他にユニオン・ジャックも振り回してくれた。このバンドはアメリカだけどね。

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ギミックも多数で飽きさせない!

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ギターは二人ともマーシャルを使用。テクニックは完璧だ!

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コートニーのJVM210H。キャビネットは1960A。

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下手のサラもJVM210Hだ。

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スモークならぬスノーが吹き出る演出もゴージャス!(コレが出てくるとすっごい寒いの!)

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弾いて弾いて弾きまくるギター陣!

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リズム隊も負けていない。ワンダは終始ツー・フィンガー・ピッキング。

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ニコ顔負けのパワフルなドラミングを見せたリンダ。

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恐るべきサービス精神でしょ?!

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終演後ツアーマネージャーと話をしたのだが、今アメリカではいわゆる「トリビュート・バンド」が大ハヤリだそう。THE IRON MAIDENSはいち早く成功を収めた方なのだが、何でも聴衆はもう新しいバンドの凡百のオリジナルに飽き飽きしているそうで、「ノスタルジア」という意味合いもあるが、70~80年代のもっともロックが進化していた頃の音を求めているのではないかという。名前は出さないが、そこそこメジャーなバンドがオリジナルを演奏せずカバーに切り替えて再度成功しているケースもあるらしい。

確かに今のロックは完全に行き詰っているように思えてならないし、テレビでは「なつかしの~」系の歌番組がヤケに目立つような気がする。

マーブロでは何回か同じようなことを記してきたが、昔はロックと歌謡曲の線引きがハッキリしていて、ロック(=バンド)は不良で大人の特殊な芸能、歌謡曲は誰もが親しめる大衆芸能だった。でもロックは情報が本当に少ない中、イギリスやアメリカのレベルに少しでも追いつこうとみんながんばっていたし、一方、歌謡曲は一流の作詞家や作曲家が紡ぎだす最高の素材をキチンと音楽教育を受けたアレンジャーが編曲をし(ここでも海外の進んだ音楽を手本としていたのでしょうが…)、その譜面を元にこれまた一流のプレイヤーやオケが一同に会して音楽を作っていたのだからタマラナイ。昭和の歌謡曲を「古臭い」などと決して呼べないでしょう。永遠に残るよ、やっぱり歌謡曲と昔の日本ロックは。

イギリスの音楽業界の人も数ヶ月前にこんな話をしたことがあったが、イギリスでもそういう現象が散見されていて、70年代の音を意識している新人バンドが出てきているらしい。もっともビートルズと70年代ロックはイギリスの国家的財宝だからね。

アメリカもイギリスも決して「懐古」主義などではない「回顧」主義が台頭してきたのかもしれない。マーブロの読者のみなさんはどうお考えになるのかな?

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燃え尽きた5人のミューズたち!

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「今回来れなかったみんなも次回は観に来てね!」…とコートニーちゃんが言っているかはわからないけどね…。東京以外のギグも大成功!とにかくおすすめです!

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<おまけ>

こちらはTHE IRON MAIDENSのTシャツ。マスコット・キャラクターは「シャーロット」ちゃん。エディの彼女かね?

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実は筆者は比較的本家メイデンと近しくしておりまして(特にニコ。ジム・マーシャルの後輩ですからね)、毎年クリスマスカードが送られてきます。これが今回のバージョン。

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エディのサインも入ってる!

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(敬称略 2010年1月25日 新宿Holidayにて撮影)

2010年2月 1日 (月)

Who the Bitch(フー・ザ・ビッチ)ワンマン@BOXX

Who the Bitchをはじめて見た時からほぼ1年が経過した。その間、ツアーをこなし、昨年末にはさいたまスーパーアリーナで24,000人の前で『WINTER FANTASIA 2009~DCT garden "THE LIVE!!"』のオープナーを務めたりと、精力的に活動を積み重ねてきた。

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そして、今回のBOXXワンマン・ライブ。こんなこと言うのも生意気だが、なんという成長のしようだろうか!最初のj頃は元気感で押し切るステージという印象が強かったが、現在は演奏力も格段にアップし、ワン・アンド・オンリーの音楽を作り上げている。そして、持ち前のチョー明るい元気感ももちろん健在!

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ギター&ボーカルのehi。「ehi、アホ!」という観客からの呼び声に「ありがと!なんでわかったん?」と 何度も明るく返す明るい姿が魅力的だ。

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ボーカルだけでなくNaoの活力あふれるベース・プレイもWho the Bitchには欠かせない要素。

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渾身のドラミング、yatch。男性ファンが以外に多い?! 野太い歓声が会場を飛び交う!

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今日のehiはJCM900 4100と1960Aのコンビネーション。トレードマークはピンクのフサフサ。エネルギー満点の爆発的なギターを弾く人だ。

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フロントのふたりのツイン・ボーカルと誰もが身体を動かしたくなるようなリズミックな演奏が身上のWho the Bitch…

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でもこうして何回も見てきて気がついたのは、演奏力がアップするにつれて浮き上がってくる曲の良さだ。

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キャッチーだがそれでは収まらないナニカがこのバンドの曲にはある。会場を後にする時、いつも彼女たちの歌声が頭にこびりついてそれに合わせてメロディを口ずさんでしまう!「♪ハイジャッケビ~ナ~」って!

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Who the Bitchのますますの活躍を願ってやまない。まだ見たことのない人、是非一度ライブに足を運んでみてください!

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Who the Bitchの詳しい情報はコチラ 

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(敬称略 2010年1月24日 渋谷BOXXにて撮影)