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2010年1月22日 (金)

ロンドン・ロック名所めぐり vol.9~街中を進むの巻3:今日はセンチにウォータールーの日暮れでも見ようか!

※本日から更新の時間が15:00に変更となっています。

今日のサブ・タイトルは植草甚一さん風にしてみました。

まずはいきなりおのぼりさんムード。おなじみビッグ・ベン。

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この時計塔の下で有名なジャケット写真を撮ったのはThe Whoでした。

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その裏手にはこちらも有名なウエストミンスター大聖堂。私は特にマニアでもないのですが、偶然イギリス三大聖堂って行っちゃってるんですよ。ここウエストミンスター、カンタベリー、そしてリバプール。どれも荘厳で見応え充分です。

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これはウエストミンスター橋。正面の建物はロンドン水族館。巨大な観覧車は「London Eye」といっていつも大行列ができています。この写真後ろがビッグ・ベンを従えた英国国会議事堂。

このロンドン水族館の前では有名な映画のファーストシーンが撮影されています。アルフレッド・ヒッチコックが久しぶりにイギリスにもどって制作した、1972年の『フレンジー』です。ネクタイで首を絞められた女性の死体が流れてくるシーンでした。この『フレンジー』はオール・ロンドン・ロケで、実にロンドンの街をとてもうまく使って撮影していると思います。ロンドンの街をあるいているとどこもかしこも『フレンジー』に登場してくるような感覚になります。ゴメンなさい、ロックと全然関係ないけど…だって映画好きなんだもん!特にヒッチコック大好き!今日はこの後も映画にちなんだ話しが出てきます。

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だんだん日が暮れてきました。後ろを振り返ると国会議事堂。(この写真は故意に露出をアンダーにして撮っています)

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ウエストミンスター橋を渡ってテムズ川べりをくだります。このずっと先にはおなじみのタワー・ブリッジやテート・モダン、セント・ポール寺院があります。このあたりはストリート・パフォーマーが大勢出ていてものスゴイ人出。

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これは有名なロイヤル・フェスティバル・ホールのテムズ川側。いわゆるサウス・バンク・センターの一部。これで夜の8時。ジャンジャン人が集まってきます。ホント、アフター5こそが彼らの一日。人生をエンジョイしてる!って感じ。日本もいつかこうならないかな。 

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こちらが正面玄関(裏かな?とにかくテムズ川の反対側入り口)。この建物はイギリス政府が制定するところの"Listed Building"のひとつで、特別な許可がない限り、建物を壊したり改築したりしてはいけないことになっている。しかもその重要度が"Grade I"となっており(Grade IIIまで区別される)、バッキンガム宮殿やロイヤル・アルバート・ホールと同じレベルだそうです。キャパは2,900席。ロンドン・フィルハーモニック・オーケストラのほとんどの活動の場がこことされているが、ロックやジャズ関係のコンサートも頻繁に開かれている。

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横の入り口にある胸像は南アフリカのネルソン・マンデーラ氏。碑には…

『「闘争こそ我が人生」 ネルソン・マンデーラ

1962年8月5日、投獄。1964年6月12日、アパルトヘイト政策への抵抗の廉で終身刑を申し渡される。(中略)1990年2月11日、27年間の入獄生活を経て釈放。1993年10月10日、ノーベル平和賞を受賞。1994年5月10日、南アフリカ共和国大統領に就任』

…とある。

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いい川にはいい橋がかかります。隅田川がいい例ですね。吾妻橋、駒形橋、言問橋、厩橋、白髭橋…。テムズ川もそう。最も有名なのはTower Bridge、装飾が美しいBlackflaiyers Bridge、荘厳なWestminster Bridgeなどなど。

これはWestminster Bridgeの欄干。というか街燈。昔はガスで灯っていたんだろうね。まさに"When Lights Are Low"。"Isn't It Romantic?"

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下の写真はWaterloo Bridge。まず名前がいい。そしてここでまた映画の話…。

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『哀愁』というイギリス映画がありました。調べてみると1940年の作品。美男美女が織りなす舞台がロンドンのドロンドロンのメロドラマ。観たのはもうはるか昔なのですが、子供ながらに「クッさ~」と思ったものです。主演はロバート・テイラーとビビアン・リーでしてね…。

ここのコーナー★までワープできます。(映画方面へモンのスゴく脱線しま~す!)

前年の1939年、『風と共に去りぬ』がアメリカで公開された時、多くのアメリカの男性がビビアン・リーにブッたまげたそうです。「オイオイ、イギリスにはこんなに美しい人がいるのかよ!」と。この人は51年『欲望という名の電車』のブランチを演りましたがすごかった。これでスカーレット・オハラ以来2回目のオスカー受賞となったワケですが、この映画、さすがに巨匠エリア・カザンの演出だけあってステラを演じたキム・ハンター(後に『猿の惑星』でジーラを好演)やミッチを演じたカール・マルデン(またこの人がいいんだよナァ。『パットン』もよかったし)、主役のスタンレーのマーロン・ブランドーとまさに火花を散らす演技合戦でサ。このスタンレーが下着=TシャツでいることからアメリカでTシャツ文化が広まったんだって。そんな素晴らしい演技でビビアン・リーもカール・マルデンもキム・ハンターもオスカーを獲得。ブランドーだけが獲れなかった。3年後『波止場』で獲った。そして、おなじみ『ゴッドファーザー』でまた受賞するんだけど「いらんけんね」と断っちゃうんだナ~。カッコいいナ~。

ちなみに51年の主演男優賞は誰かと調べてみると、ハンフリー・ボガートだった。作品は『アフリカの女王』。ん~、このボギーもメッチャよかったもんな。キャサリン・ヘプバーンも受賞に値すると思うけどやっぱりブランチか。作品賞は何だろな?と見るに『パリのアメリカ人』でした。「I Got Rhythm」、「S'Wonderful」、「Our Love Is Here to Stay」などガーシュインの名曲で構成されたミュージカルですね。私的には主人公ジーン・ケリー(この役名が何故かジェリー・マリガンっていうんだよね、確か)の友人役を演じたオスカー・レバントにピアノの技術料も含めて何か賞をあげて欲しいんだけどね。このオスカー・レバントは本当にジョージ・ガーシュインの親友だったとか。『アメリカ交響楽』の最後の「ラプソディ・イン・ブルー」を弾く姿はカメラのすごさもあって至極感動的だった!

ところで、エリア・カザンと言えばレッド・バージ。1998年にアカデミー賞「名誉賞」を授与されましたが、その授賞式でのニック・ノルティの態度にはビックリしましたね。1990年に黒澤明が受賞した時はもちろん、ヒッチコックの時も当然、普通「名誉賞」の受賞というのは満場一致でスタンディング・オベーションとなるシーンなのにそうではなかった。非常にショッキングなシーンでした。

ウチの父は古今亭志ん生を観たことを自慢のひとつにしております(志ん朝なら私も観ましたが)。私は故人でいけばローウェル・ジョージのリトル・フィート、ロイ・ブキャナン、リック・ダンコ あたりを観たのを恥ずかしながら自慢のひとつにしておりますが、見逃して臍を噛む思いも多数しております。フランク・ザッパはまだ子供だったので無理にせよ、たとえばクイーン、たとえばロビン・トロワー、チューブス、スコーピオンズの初来日等々。そして杉村春子が演じたブランチを見逃したのは最大のミスだったかも…。

この文章を書いた直後、NHK衛星で『欲望という名の電車』が放映されたのでまた思わず見てしまった。そこで、またひとつ発見。フランク・シナトラで有名なスタンダード曲「Somebody Loves Me」が2回も流れるのですよ。1回目は冒頭でブランチが兵隊さんに電車の路線を尋ねるところ。この兵隊さんがメロディを口ずさんでいる。(ブランチが「Paper Moon」を口ずさむシーンもあった) 2回目はブランチとミッチが踊りに行った時にバンドが演奏する曲がこれ。これ、こういう発見(ってほどのものではありませんが)は下手な説明よりもよっぽどうまく当時の雰囲気を説明してくれているようでとても楽しい。同じく黒澤明の『野良犬』を観た時…あれは終戦直後が時代背景ですが…ヤミ市かなんかのシーンで「ブンガワン・ソロ」が流れていました。実はその時まで恥ずかしくもディック・リーのヤツしか聴いたことがなかったので興奮してしまったことを思い出します。

また、なぜ「Somebody Loves Me」が気になったかっていうと、毎年フランクフルトの展示会でマーシャルの連中と行くバーにピアノの弾き語りをするドイツ人のおじいさんがいて、必ずこの曲を弾くのです。毎年毎回毎晩…。そうしているうちにこの曲が特段好きでもなかったのに耳についていつの間にかマイ・スタンダードになってしまったというワケ。脱線終わり。

★で、この『哀愁』という映画の原題が"Waterloo Bridge"なのです。ま、戦争で別れ離れになる二人が、この橋の上で再開を約束するワケです。結果はNGなんだけどね(涙)。

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さてさて、よくもここまで引っ張りました。今回のミソはここです。

The Kinks。何回か前にも『Muswell Hillbillies』のジャケ写を撮影したパブを紹介しましたが、今回で2度めの登板。

キンクスに『Something Else』という67年の大名盤があります。このアルバムの最後を飾るのが「Waterloo Sunset」という曲。ナミダナミダの大佳曲。ちょっとお年を召したイギリス人なら誰でも口ずさめるくらい現地では有名な曲です。

次の写真はウォータールー駅。以前はユーロスターの発着駅でした。ちょっと前にJTかなんかのTVコマーシャルのロケでも使用されていましたね。後から来る人のためにドアを開けておいてあげるヤツ。イギリスの人たちは本当にこれやってくれますね。かなり遠くにいてもその人が自分の通ったドアを通過するとわかると開けて待っていてくれる。待たれているこちらはかえって焦っちゃったりしましてね…。

この曲の歌詞に出てくるテリーとジュリーが毎週金曜日に待ち合わせをするのがこのウォータールー駅。

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そんなことにはお構いなしにウォータールーの日暮れを見ていれば幸せな僕。

「僕」が見る日暮れはこんなだったのかな?(この曲をご存じの方は是非ここでメロディを口ずさんでみてください!)

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つづく