ロンドン・ロック名所めぐり vol.2~アールズ・コートの巻
前回の『ハマースミスの巻』が非常に好評で、「『ロンドン・ロック名所めぐり』次はいつアップされるの?」とか「何だか本当に行った気分になれた」とか「次回も楽しみだ!」など周囲の人からたくさんの好意的な評価を頂戴しました。うれし~です!ご覧になっていただきました方々に深く御礼を申し上げます。…ということで2回目、気合いを入れつつお送りします。
さて、筆者は決して鉄道や地下鉄マニアではありませんが、前回も少し触れました通りロンドンの地下鉄は実に興味深く、そして味わい深い。語らずにはいられないし、ロンドン市内をめぐるには絶対に欠かせない!…のでまた地下鉄の話題から。
ニューヨークの地下鉄(Subway)の行き先はマンハッタン島の中ではほぼ2つしかありません。「Uptown方面」と「Downtown方面」だけ…恐ろしくわかりやすい。でもマンハッタンの地下鉄は長っぽそい島を南北に貫くAvenueの下を通っているのでこれで事足ります。
しかし、ロンドンはそうはいきません。東京の地下鉄同様、たくさんの路線が(ロンドンは12路線、東京は13路線。「副都心線」の開通で東京はロンドンを抜いたのね!)複雑に交差してネットワークを編んでいます。それでも、行き先方面は4つしかない。1:Northbound、2:Southbound(Thin Lizzyに同名の曲がありましたね)、3:Eastbound、4:Westbound、つまり、「東西南北のいずれか行き」の4通りしかない(Earthboundはありませんので悪しからず)。だから簡単。方向を間違えて乗ってしまうということはほとんどない。とてもわかりやすい。でも、東京でこの分別しかなかったら丸の内線困りますよ。(地下鉄の話はまだまだあって今後再登場してしまうと思います。ごめんね、ゴメンね~!)
さて、今日の舞台となるアールズ・コートに移動しましょう。ツェッペリン・ファンのみなさんお待ちどうさま!
先回のハマースミス(Hammersmith)からピカデリー線のEastboundに乗って2つ目(同駅はディストリクト線(District Line)も通っています)。写真は「アールズ・コート駅(Earl's Court)」の駅舎。目指すは「アールズ・コート・エキシビジョン・センター(Earl's Court Exhibition Centre )」。これ実は出口を間違えて反対方面に出て来ちゃっています。
これから、今日一日足が棒になるほど歩くことがわかっているので、「なるべく余分な歩きは避けたいところ…」と思いつつ街を抜けてもう片方の出入り口を目指す。
そんなフヌケた考えがいっぺんに吹っ飛ぶほどの街の美しさよ!これ、基本的にはこれらは一般の集合住居なのですが、何世帯かに1軒はHOTELの看板がかかっている。泊まってみたい!
ディズニー絵本の「小さな家」を思い出させるこんな可愛い家も。しっかし、こんな閑静な住宅街に隣接してあんなに大きなホールがあってガチャガチャとコンサートをやってるなんて信じられない。ここから100m位先にレッド・ツェッペリンが来てたなんて…。
こちらは典型的な「アールズ・コート・マンション」。レンガ造りの建物も美しい。ナンダカンダでロンドンのぶらり旅は実に楽しい!
と、美しい街並みを堪能しつつ駅の反対側に着いてみると案外近代的な駅舎。
その真ん前に聳え立つのがこの「アールズ・コート・エキシビジョン・センター(Earl's Court Exhibition Centre )」。ハマースミス・オデオン同様、ここで幾多もの有名なコンサートが開かれ、無数のマーシャルが使用されたというわけですね。
それにしてもデカイ!どこまでがホールになっているのかわかりませんが、むこ~~~の方まで建物が続いてるもん。コンサート時のキャパは19,000人。武道館2回分をチョット欠ける位ですかね。1937年、戦前の開業です。
この施設はその名の通り音楽だけでなく、スポーツや展示会などさまざまなイベントに使われています。なるほど、建物正面には多目的施設であることを表すシンボルが飾られています。
コンサート、スポーツの試合、ま、後は展示会ってとこかな?
さて、ここがなぜロンドンのロック名所かというと先述の通り歴史に残るような名コンサートがたくさん開催されてきたからなのです。
1973年、ピンク・フロイドは『狂気(The Dark Side of the Moon)』を発表し、ここでコンサートを開きました。その2日公演は完全にソールドアウトだったそうです。(マジで観たかった!今ではリック・ライトが亡くなってしまったので永遠に再現できなくなってしまいました)その後、1980年に『ザ・ウォール(The Wall)』のパフォーマンスを開いたのもここだった。
スレイドもここでライブをして19,000人を集めたんだって。その模様が収録されて残っているらしい。これも観たいな。
ニューヨークはマジソン・スクエア・ガーデンで開かれたThe Whoの『四重人格コンサート(Quadrophenia)』もここで開催。サポート・ギタリストとしてかつてマーシャルのデモンストレーターを務めていたジェフ・ホワイトホーン(ex.プロコル・ハルム)も登場したはずです。
他にもストーンズ、クイーン、ジェネシス、ダイアー・ストレイツ、オアシス、R.E.M.、U2、メタリカ、マドンナ、メイデン、レッチリ、カサビアン、カイザー・チーフスなど新旧の大物アーティストがジャンジャン登場しています。
しかし、ナントいっても「アールズ・コート」の名前を身近なものにしたのはレッド・ツェッペリンではないでしょうか?1975年の5月にここで行われた5回のパフォーマンスは、『フィジカル・グラフィティ』を発表しレパートリーもさらに充実、アメリカ・ツアーを終えて演奏もこなれ、最上の状態で凱旋し、ここで演奏したのです。演奏はもちろんのこと、ペイジがドラゴン・スーツを着用するなどルックス的にも一番カッコのよいタイミングで、ファンの間ではバンドのキャリア中最高の出来と広く認知されているようです。
それだけに、この公演を見てみたいというファンがゴマンといたワケ。
そして、奇跡というものが起こることがあるのですね。この模様がDVDとなって2006年に発表されたのです。ファンが狂気乱舞したことは言うまでもありません。Zappaでいえば1976年のNYC公演の映像がでたようなものでしょうか。
ツェッペリンを観たことがあるマーシャルの友人が言うには、おっそろしく音がデカかったそうです。特に、ジョン・ボーナムがものスゴイ迫力で一番印象に残っているんだって。やっぱ、本物が観たかったね!悔しい~です!
建物の下にはモロに地下鉄が通ってました!
つづく
















