新しいコーナー始めます!名付けて『ロンドン・ロック名所めぐり』。その名の通りロックにちなんだ、できればマーシャルにちなんだロンドンや周辺の名所をめぐってレポートしようとするコーナーであります。実際にはもうめぐって来ちゃったんですけどね。これからもチャンスがあれば名所を掘り起こして末永く続けていきたいと思っております。「あ~、またワケのわかんないウンチクかよ!」とおっしゃらずに何卒ご支援ごひいきのほどをよろしくお願いします!
ロック好きでロンドンを旅したことのある人はおわかりのこととは思いますが、ま、「ブリティッシュ・ロックの本場」ったってどうってことはない。ジミー・ペイジやイアン・アンダーソンやロバート・フリップがそこら辺を歩いているワケでもないしね。ところが、色々と調べてみるに結構あるある、ロック好きにはヨダレの出てきそうなロックゆかりの地が!
そして、今回大変お世話になったのがこの本。東京地図出版株式会社刊行の『ROCKIN' LONDON』。
似たような洋書にパンク、ニューウェーヴ以降の話題を豊富に詰め込んだ『LONDON LIVE』なるものがありますが、『ROCKIN' LONDON』の方がはるかにバラエティに富んだ内容といえましょう。正直「これぞ名著!」と快哉の声をあげたいくらいのコンテンツ。ロックにまつわるスポットを興味深いエピソードを交えて丁寧に解説してくれているのです。日本人の仕事ってげに素晴らしい!初めてロンドンに行った人でも難なくロック名所めぐりができるでしょう。これからロンドンに旅行しようとするブリティッシュ・ロック好きの方には絶対おすすめ!
しかし!この本に沿って現場に行くだけじゃまったく面白くないどころかただのパクリになっちゃうから、マーシャル・ブログではその紙幅を活かして得意の「写真」をたくさん交え、かつウンチクを固めつつロンドン市街案内の趣でその魅力に迫ってみたいと思います。
その第1回目はいわゆる『ハマースミス・オデオン(Hammersmith Odeon)』。ハマースミス駅は地下鉄(Underground)ピカデリー線(Piccadilly Line)のロンドンの中心からヒースロー空港に向かう途中にあって交通の便がよく、筆者が定宿にしているエリアってんでまずはその足元からレポートします。
このピカデリー線はロンドンの北東部から西部を結ぶ地下鉄で有名な「ピカデリー・サーカス(Piccadilly Circus)」やハロッズがある「ナイツブリッジ(Knightsbridge)」、『マイ・フェア・レディ』で有名な「コヴェント・ガーデン(Covent Garden)」などの名所を通るロンドンの地下鉄の花型路線。東京でいえば銀座線かな?そのピカデリー線の西にはふたつの終点があってひとつは前述のヒースロー空港。そしてもうひとつの終点は「アクスブリッジ(Uxbridge)」といって、ここはジム・マーシャルが1962年に初めて自分の楽器店を出したところです。いわば、マーシャルの本当の生まれ故郷です。今はその店のあった場所は床屋さんになっています。その床屋さんは自分のいる場所にかつてピート・タウンゼンドやリッチー・ブラックモア、エリック・クラプトンたちがたむろしていたなんて知っているのかな?
さて、『ハマースミス・オデオン』。駅から歩いて1~2分。これがハマースミスの駅です。近代的な駅ビル。
ロータリーの向かいには旧駅舎が残っていて今も使われています。
ロンドンの地下鉄と言えば運航開始が1863年ですからね。世界初の出来事です。1863年といえば尊皇攘夷活動が盛んになる前夜、高杉晋作が千住の小塚っ原から師匠の吉田松陰の骨を掘り起こして世田谷に埋めなおした頃、長州藩が「攘夷、攘夷」と藩領を通過する外国船を攻撃しまくり、そして、新撰組が結成された年です。(日本史の勉強にも役立つマーブロ!)このころに使われた路線が「ハマースミス&シティ線(Hammersmith & City Line)」としていまだに使われているのだから恐れ入ります。(ちなみに日本最古、東洋最古の地下鉄銀座線の浅草-上野間の開業が1927年ですからロンドンに遅れること64年!)いかん「地下鉄ブログ」になっちゃうね!とにかく、ロンドンの国鉄や地下鉄の駅舎には古いものが多く、ルックスが飛び切り素敵ってこと。
さて、(ようやく)これが有名なハマースミス・オデオン。かなり大きなハコです。スタンディングで5,000名、シートで3,600名というキャパ。

これが入口。オープンは1932年。ここで一体どれだけの素晴らしいショウが開かれたのでしょう?60年代のジャズではデューク・エリントン、エラ・フィッツジェラルド、ルイ・アームストロング等も出演。
ビートルズは1964年から65年にかけて38回のショウを開いたそうです。クラプトンを擁するオリジナルのヤードバーズもここで演奏しました。1973年に出演したモット・ザ・フープルの前座はクイーンだったとか。シン・リジーの『ライブ&デンジャラス』はここで収録されました。うれしいのはフランク・ザッパのあの超名盤『シーク・ヤブーティ(Sheik Yerbouti)』に使われているベーシックトラックのいくつかがここでライブ・レコーディングされたものということ。さらにザッパの作品に『You Can't DO That On Stage Anymore』という未発表音源のシリーズがありますが、その『vol.1』にヴィニー・カリユタが在籍したころのここで録音した音源が入っています。これがまたすさまじい演奏で…。
他にもこの名門ホールに出演したアーティストには枚挙にいとまがありません。ザッとマーシャル関連のアーティストを見ただけでも, AC/DC, Aerosmith, Bryan Adams, Blue Öyster Cult, Elkie Brooks(ギターはGeoff Whitehornのはず), Deep Purple, Europe, Green Day, Guns N' Roses, Hawkwind, Iron Maiden, Judas Priest, Megadeth, Gary Moore, Motörhead, Motley Crue, Oasis, Rainbow, Uli Jon Roth, Scorpions, Sex Pistols, Slayer, Status Quo, Thunder, UFO, Uriah Heep, Van Halen, Whitesnakeなどなどキリがないのでもうやめます。
とにもかくにもブリティッシュ・ロックの発展を見守り続けてきた殿堂なのです。

でも、何といっても一番感動的なのはここに我らがLOUDNESSが出演しているということです。高崎さんに訊いたところ、その時はSAXONとのダブル・フィーチュアで、LOUDNESSはこの他にはMarqueeにも出演しているのです。ホントにLOUDNESSってスゴイ!このことを知ってオデオンの前に立つと思わずこみ上げてくるものがあります…「LOUDNESSよ、よくやってくれた!日本の誇りだぜ!」と。
ちなみに今年から同ホールはHMV傘下に入り『HMVハマースミス・アポロ』と名前を変えています。
予定表を見ると今年もこれからアリス・クーパーやトッド・ラングレンが出演するそうです。いいな~!観たいな~!
つづく