2012年1月

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

« 2008年9月 | メイン | 2008年11月 »

2008年10月

2008年10月31日 (金)

ザック・ワイルド(Zakk Wylde)のレザー・ジャケット

今回の宝物殿は、マーシャル工場のレセプションに飾ってある逸品(珍品?)です。

Zakk_jacket

フレームのガラスが派手に反射してしまうため横から撮った写真でちょっと見づらいのですが、実際にザック・ワイルドが着用していたレザー・ジャケットです。

2002年、マーシャルは創立40周年を記念してイギリスを代表する自動車メーカー、ジャガー(Jaguar)とのコラボレーションで、ハンドワイアード、本革張り、世界販売限定40台という純白の1962 Bluesbreakerを製作しました。

その1962はエリック・クラプトンにプレゼントされ(1965年、Bulesbreakerはエリック・クラプトンのリクエストにより誕生しました)、また、マーシャルに大きく貢献したギタリストのひとりとして、ザック・ワイルドにも贈られました。

ベルセルク(Berserkr:北欧神話に登場する特殊な戦士。無法者、乱暴者を意味する)の異名を持つザックですが、マーシャルのスタッフから聞いた話しでは、このBluesbreakerが進呈された時の彼は周りの人が仰天するくらいの感動のしようだったとか。そして、ザックはそのお礼としてその時着ていたこのジャケットをマーシャルに捧げたという。あだ名は物騒でも実はいい人なのね。

2008年10月30日 (木)

ペンタトニックを究めよう!~ペンタトニック虎の巻

ギターを始めてしばらくすると、「アレ、ここら辺の音をつなげて弾くとロックっぽくなるじゃん?」という大発見をして指板上でそれっぽい音を探っていたのは30年以上も前のこと。まだ、ロックギターの教則本なんてほとんどなかった時代の話…。「クリームってグループの『クロスロード』とかいう曲のギターソロって5つしか音を使ってないらしいゼ!」なんて話を聞いてブッたまげたこともあったっけ…。

はじめからアヴェイラブル・ノートスケールやコンビネーション・ディミニッシュ・スケールなんて勉強するワケもなく、誰だってみんなこの5つの不思議な音階にしがみついて大きくなるもんですよね?もちろんプロになってもこれがなければロックやジャズはできません。

そして、とにかく今の世は素晴らしい!昔は手(指?)探りでたどった5つの音をいとも簡単に究める本なんてものがあるんだから!それがコレ。

Pentatonic_2

『ペンタトニック虎の巻(シンコーミュージック刊)』です。メジャー&マイナーペンタトニックの練習からロックの王道フレーズ、果てはジャズ的アプローチまでおいしいフレーズと親切な解説が満載!

著者は『虎の巻』シリーズでおなじみの我らが藤岡幹大先生。 だからアイデアがテンコ盛り。もちろん、これらのフレーズやアイデアを自分の血肉と化すには大変な努力が必要になってくるけど、「ペンタトニックの組み立ては覚えたんだけど、何となくワンパターンで…」なんて悩んでいる人には目からウロコの内容かも!もちろん、ギター初心者の人にもはじめからキチッとペンタトニックを叩きこんで実戦に臨むには最良のテキストでしょう。

In

そして、付属のCDの録音で藤岡先生が使用しているマーシャルはもちろんJVM410H。先生は他の『虎の巻』同様、JVMのD.I.OUTを使用して難なく宅録でこのCDを仕上げています。

Jvm410h_front

ア~、ギターっておもしろい!

2008年10月29日 (水)

MG30DFXSの秘密~スパイナル・タップとMG30DFXS

その歴史の中で一度だけカラーモデルを発表したことがあるMGシリーズ(赤の100Wハーフスタックを発売)。そして、レッド・ホット・チリ・ペッパーズのジョン・フルシアンテ愛用の2555 Silver Jubileeと同じカラーのMGが完全限定製作され、この度開催された楽器フェスティバル2008で10Wから100Wハーフスタックまでのすべてのモデルをお披露目しました。大人気の、そして珍しいMGカラーモデルだけあってたくさんの方から熱心に注目をよせていただきました。

Mgs_display

ラインナップはMG10CDS、MG15CDS、MG15CDRS、MG15DFXS、MG30DFXS、MG100DFXS、MG412ASの7モデル。どの機種もグレイのカバリングにシルバー・フロントパネルが目を惹くクールなMGですが、特に注目してもらいたいのはコイツ。

Mg30dfxs

MG30DFXSです。まずは、全世界でこのMGスペシャル・シリーズは発売されますが、30Wモデルが発売されるのは日本とアメリカだけ。それだけではありません…というかそれはどうでもよくて、注目してもらいたいのはこちら…。

Mg30dfxs_panel

エ?何が珍しいのかって?それじゃ、答えを出しましょう。

Up_to_11

そうなんです。MG30DFXSのコントロールの目盛りは0から10ではなく、すべて11まであるのです!ミスプリじゃないかって?イエイエ、これには秘密があるんです。この秘密がわかる方はなかなかのロック通かもしれません?

ネタはこれ。

Nigel_jcm900

さぁ~て、ここからがマーシャル・ブログ名物のウンチク大会です。お時間のある方でロック好きはお立会い、お立会い!

この写真はマーシャルのJCM900発売時の広告。フロント・パネルを指差しているのはナイジェル・タフネル。本名クリストファー・ゲスト。ナイジェルはイギリスの半架空のロック・バンド、SPINAL TAP(スパイナル・タップ)のギタリストです。ナイジェルはこの広告の中で「とうとう'20'まで行っちまった…9もデカイんだぜ、な?」と言っています。

そして、このスパイナル・タップを主人公にした1984年のロブ・ライナー劇場公開初監督作品が『スパイナル・タップ(原題:This Is Spinal Tap、日本未公開)』なのです。(ロブ・ライナーは『スタンド・バイ・ミー』、『ミザリー』、最近では『最高の人生の見つけ方』などを制作した今やアメリカを代表する大監督です)

この『スパイナル・タップ』はバンドをやったことがある人やロック好きの方にとっては抱腹絶倒のコメディで、イギリスからアメリカに渡ったスパイナル・タップのツアー中に巻き起こるトラブルをドキュメンタリー・タッチで描くという内容。(まだご覧になったことのない方のために内容は詳しくは書きません…)

イギリスでは知らない人がいないくらいポピュラーな映画で、日本のミュージシャンの中にも『ファントム・オブ・パラダイス(ブライアン・デ・パルマ監督)』と並んで熱心なファンが大勢いらっしゃいます。そして、この映画の話に及ぶとミュージシャンの皆さんは決まって「あれって本当にありそうな話なんだよね~!実際に似た体験をしたよ」などとおっしゃいます。さすが、ロブ・ライナー、実によくできている映画なのです。

さて、映画の中には、ナイジェルが取材を受けて自分の機材を紹介するというシーンがあり、「普通のアンプは目盛りが"10"までしかないけど、オレのアンプは"11"まであって他のアンプより"1"音がデカイんだ!」と自分のマーシャルを見せます。

そして、上の広告に戻ってください。ご存じの通りJCM900シリーズのGAINの目盛りは0から20までついていますよね?だからナイジェルは、"20-11"で"9"ラウドだと言っているワケです。(ちなみに映画の中にナイジェルの"These go to eleven"とか"Put it up to eleven"というセリフがあります。この"up to eleven"というのが「メチャクチャ音が大きい」という慣用表現として定着し、The Shorter Oxford Dictionaryにも掲載されているそうです)

今回のMG30DFXSの目盛りはここから来ているんですね~。でも、回路も機能も普通のMGと同じですので、「普通のMGより"1"ラウド」ということはありませんのでアシカラズ…。

Sp_collection

因みに写真は筆者が保有するスパイナル・タップの関連グッズです。右からイギリス版DVD(2枚組)、国内盤DVD、そして、ロンドンの本屋で見つけた公式ガイドブック(英語版)です。このガイドブックには台本の他、映画に関するA to Zが掲載されており、もちろん「M」のところでは「Marshall Amp」で1項設けられています。そして、「この映画をもとに"10"以上の目盛りのあるアンプが発売され(JCM900のこと)、現実的に一般のお客さんも"10"以上の目盛りのあるアンプを手にすることができるようになった」などど書かれています。また、ジム・マーシャルがハリウッドのRock Walkにその名を加えた日、クリストファー・ゲストがタップの主人公に変装してジムに付き添ったと書き記してあります。

このナイジェル、『ファントム・オブ・パラダイス』のスワン(ポール・ウィリアムズ)、『ロッキー・ホラー(ピクチャー)ショー』のフランクフルター博士(ティム・カリー)はロック映画の3大キャラクターなのでは?(最近では『スクール・オブ・ロック』のシュニーブリー先生(ジャック・ブラック)も加わるかも知れませんね?!)

最後に、ナイジェル・タフネル、いや本名クリストファー・ゲストの奥さんは往年の名優、トニー・カーチス(『魔術の恋(「脱出王」の異名をとったアメリカの奇術師、ハリー・フーディーニの伝記映画)』『お熱いのがお好き』、『空中ぶらんこ』、『グレート・レース』など)とジャネット・リー(『サイコ』)の愛娘、ジェイミー・リー・カーチス(『トルゥー・ライズ』でシュワちゃんに騙されるあの奥さん)です。彼女はこの映画を観てクリストファーに一目惚れをしてとうとう結婚しちゃったとか…。

最後までウンチクにお付き合いいただきまして誠にありがとうございました。

2008年10月28日 (火)

マーシャル in 楽器フェスティバル2008

2年に1回横浜で開催される「楽器フェア」の合間を縫って池袋サンシャインで開催されるのが「楽器フェスティバル」です。今年も10月25日~26日、盛大に開催されました。

今回のマーシャルのブースは限定で発売されたばかりのMGスペシャルを中心にディスプレイ。カラー・モデルのリクエストが圧倒的に多かったため、多くの方々から注目を頂戴しました。(MGスペシャルについては明日もう一度取り上げます!)

さて、こういった展示会ではいつもマーシャルを愛用してくださっている大勢のプロ・ギタリストの方々がお見えになられますが、今年のマーシャル・ブースはチト違う!とっても可愛いマーシャル・プレイヤー達が遊びに来てくれたのです。

Mimika

まずは、10月8日にミニアルバム『どしゃぶりHEART(ベルウッド)』を発表したmimikaちゃ~ん。

Mimika_cd_2

彼女も何とJVM410Hプレイヤーなのでした!

Mimika_fab

そして、今度はおなじみの天才ギター少年、山岸竜之介くん!西山毅さんのエスコートで顔を出してくれました。

Nishiyama_ryunoshuke

しっかし、いいかげんギターうまいわ!音に重みがあるというか、妙に説得力があるというか…。竜之介君がJVM215Cで弾き出した途端、黒山の人だかりになってしまいました。

みなさんどうもありがとう!

(2008年10月25&26日 池袋サンシャインにて撮影)

2008年10月27日 (月)

Doug Aldrich(ダグ・アルドリッチ:Whitesnake)のマーシャル

デヴィッドはステージで"My Brother !"とか"Mr. Les Paul !!"とダグを紹介していた。Doug Aldrichはデヴィッドとともに完全にWhitesnakeの主役と化していた。

ドラマチックでエモーショナル、そしてテクニックを感じさせない歌心あふれるプレイに武道館の観客は大きな歓声を送っていた。そして、その孤高のギタープレイを支えているのもマーシャルなのだ!

Ws_fence

フェンスの裏はこんな感じ。ダグは4台の1960Bをすべて使用。後ろの1960BはDef LeopardのBackline。

Bekind_fence

ダグのマーシャルを収めたラックのステンシル。なんか、こういうのってカッコいい…だって本当に本人の持ち物なんだもん。昔、パット・メセニーのコンサートに行った時、パットの機材ケースに"Joni Mitchell"というステンシルを見つけて感動したことがあった。

Rack_2

そしてこれがダグのマーシャル。上からVintageModern2466、1978年製1959、1979年製1959。2466は市販のものとまったく同一。1959は両方とも改造が施されている。

そしてダグは2466を基本に、曲によっては1959を使用。また、会場の環境によって78年製と79年製を使い分けている。2466とミックスして使用しているわけではない。

Marshall_rack

まずは、愛用のVintageModern2466。

2466_panel

DYNAMIC RANGEは常にHIGH。MID BOOSTはOFF。DETAIL 5、BODY 3、TREBLE  8、

MIDDLE  3、BASS 5.5、PRESENCE 9、MASTER 5.5、REVERB 1という設定。もちろん会場に合わせてセッティングは変えている。ダグはこれに歪み系エフェクターを併用している。(実はリハーサル時、ダグは武道館の音響が苦手らしく音作りに苦心していた。リハーサル後楽屋で、「ここの音響はいつもこうかい?」とダグが訊いてくるので「そうだよ、40年以上前にはジョン・レノンも苦労したんだよ!」と言ったら大笑いしていた)

78_1959_panel

これが1978年製の1959。マスターボリュームの改造が施してある。

79_1959_panel

こちらは79年製の1959。こちらもマスターボリュームがついている。当日の出番はなし。パンチを必要とする曲でどちらかの1959を使用しているとのこと。

Name_2

1959にはキチンと名前が入っている。几帳面な人だ。

Guitars_jacket

愛用のギター群。右はダグのジャケット。

Picks

これが今回のツアー用につくられたピック。表面には"Good To Be Bad Tour 2008"、裏面はダグのサインが入っている。白と青の2種類が用意されている。

Rack2_4

あ~カッコよかった、ダグ。

(2008年10月24日 日本武道館にて撮影)

2008年10月24日 (金)

AIRBOURNE(エアボーン)のマーシャル

フッフッフッ、オイラの負けだ…AIRBOURNE。まだ若ェのに…オメエら男だ。こんなに骨のあるやつらがまだ残っていたなんて驚きだ。シンプルでストレート、気風がいいな。まさか浅草の生まれじゃなかろうな?エッ、豪州だってか?

Airbourne_backdrop

こんなにガッツのあるロックを聴いたのは久しぶりだ。胸がすくゼ。まず、音がデケエ。どっちかって言やぁデカすぎじゃねェのか?まぁいい、汗を感じるってもんだ。

感心、感心、見りゃギターふたりともマーシャルだ。やっぱ男はそうこなくちゃな。それじゃ、ふたりのマーシャルを見てみるとするか。まずは上手ギターのDavid Roads(デヴィッド・ローズ)だ。

Right_fullstacks

DSL100と1960のフルスタックと2203KKと1960のフルスタックだ。主に使っているのはDSL。エフェクターなんざ何も使っちゃいねぇ。生粋のアンプの歪みだ。

Right_cabs

道理で音がデケエわけだ。キャビは全部鳴らしてら!!

そして、ボーカル&ギターのJoel O'Keeffe(ジョエル・オキーフ)のマーシャルがコレだ。

Left_fullstacks_3

何のこたぁネェ、デヴィッドとおんなじだ。ワイアレスから来たギターの信号をパラって両方のマーシャルを鳴らしているんだが、ジョエルは2203KKを主に使ってる。

Left_2203kk_panel

コントロールもみんなほとんど5~6だ。男だねぇ。The Beastはオフってる。エフェクターは何にもなしだ。こっちも全部アンプの歪みだぜ!

Left_cabs

おっと!こっちもキャビを全部鳴らしてるってワケかい?そこまで音がデカきゃ気持も晴れらァ!マーシャルも本望ってもんだゼ!

訊きゃ、"AIRBOURNE"ってのは「離陸した瞬間」って意味があるらしいじゃネェか。オメェらこんなにぶっ飛ばして着陸できんのか?これからも飛びっぱなしってワケなんだな?

見てみな、AIRBOURNE…新木場の美しい夕日もオメェらの将来を祝ってるゼ!!

Sunset

(2008年10月21日 新木場STUDIO COASTにて撮影)

2008年10月23日 (木)

バーチャル・マーシャル工場見学ツアー~その3:板金工程、シャシを作る!

今回は単純ながら実に重要なパーツ、シャシを製造する板金工程をご紹介します。

Rimg0088_2

この馬鹿デカイ装置はAVTX(生産完了)のシャシを切り出す機械です。

Rimg0072

手前に広がっているのが素材の板。機械は日本製なのがチョットうれしい。

Rimg0071

切り出し、穿孔済の鋼板を立体的に曲げるのがこの機械。金型に沿って鋼板を曲げる作業ですが、これが非常にムズカシイ。写真のアンちゃんがやっているといとも簡単に見えますがとても素人にはできない工程だそうです。

Rimg0067

曲げ終わった空のシャシがこれ。AVTX用です。そして下はJCMシリーズ用。

Rimg0069

このシャシにおなじみのパネルを張り付けてシャシは完成です。

Rimg0070

上はパネルに穴をあけているところ。これはジミ・ヘンドリックスのシグネイチャーSUPER100JHのパネル。

そして出来上がったシャシに基板を取り付けた状態がコレ。あとはキャビネットに組み込まれるのを待つだけ…。

Rimg0098_2 

2008年10月22日 (水)

奥田民生、初のカップリングベスト発売!

奥田民生 初のカップリングベスト『BETTER SONGS OF THE YEARS』発売!
ユニコーン解散前の1992年発売『休日』から2007年発売の『無限の風』まで、奥田民生が発売した全ソロシングルから、これまでアルバムに収録されていなかったカップリング曲すべてをスペシャル・コンプリート。カバー曲やライブ音源などのレアな作品も網羅し、全20曲以上を収録した2枚組。初回仕様限定盤はファン垂涎の紙ジャケ仕様!(SONY MUSIC ONLINE JAPANウェブサイトより)

そして、うれしいのがジャケット!ド~ン!!

Okudatamio1

1959の3段積みだし…。お隣りには先輩の3段積みも仲良くね。

裏ジャケはコレ。

Okudatamio2_2

チョット待ってよ~く見るとここにもマーシャルがッ!

Okudatamio3

こっちはJCM800のハーフスタック(後)と何だろう?前の方のキャビは1936かな?チガウカ?

実際の民生さんのマーシャルはコチラをご覧ください⇒プロのマーシャル:奥田民生の1959

タイトルのフォントもTHE BEATLES調でカッコいいし、内容ももちろんピカイチです!これらがアルバムに収録されていなかったなんてもったいない!それにしても聴いてて何曲いっしょに口ずさんだかな?アッという間にぶっ続けで2枚とも聴いちゃいました。

個人的にはビートルズの『Hey Bulldog』のカバーがうれしいな。この曲の一番カッコいいカバーはMike PattoとOllie HalsallのBoxerかと思っていたけど、ナンノナンノ、民生さん最高!

2008年10月21日 (火)

Avenged Sevenfold(アヴェンジド・セヴンフォールド)のマーシャル

Avenged Sevenfold(アヴェンジド・セヴンフォールド)のふたりもマーシャルを使っています。LOUD PARL2008明けの単独公演、『Bullet For My Valentine vs. Avenged Sevenfold』のステージに潜入してきました!

Board_2 

ステージには1960がドラムセットをはさんで上下に4台ずつ配置。あまり見たことがない光景でこれもまたなかなかカッコいいもんです。

Backdrop

ステージ上手はSynyster Gates(シニスター・ゲイツ)。

Synyster_head_2

これDSL50です。センド・リターンも使わない実にシンプルなセッティング。チャンネルも付属のフットスイッチを使用。キャビネットは1台のみ使用。

Synyster_cabs_2

下手のギターはZacky Vengeance(ザッキー・ヴェンジェンス)。こちらもDSL50を使用しています。

Zacky_head_2

こちらもSynyster同様にセンド・リターンも使わない実にシンプルなセッティングでした。キャビネットも同様。

Zacky_cabs

飛び出してくる音はふたりとも実にへヴィで、かつマーシャルのお家芸でもある音抜け、粒立ちの良さ、コシの強さがギンギンに目立った超ド級のサウンドでした!Avenged Sevenfold、カッコいいバンドです。

(2008年10月20日 新木場STUDIO COASTにて撮影)

2008年10月20日 (月)

北島健二『半世紀祭 反省記祭』~生誕50周年記念ソロ・ライブより

「あ~、楽しかった!!!」…アンコール曲が終わり、客電がついた瞬間に耳に飛び込んだ観客のセリフ…。

楽しいのはもちろん、カッコいい音楽をエキサイティングにじっくり聴かせる、「ギターって素敵だな!」と思わずにはいられなくなる内容の濃いライブ、それが『半生記祭 反省記祭』でした。

Slinging_v

数々のソロ・アルバムからのレパートリーに加え、お気に入りのジェフ・ベック・スタンダード他をちりばめたショウは息もつかせぬ間に時が過ぎていきます。(いつものことですが)ギター・ソロもまったく無駄な音が皆無で、「もっと弾いてチョ!」と思った人は私だけではないでしょう。それにしてもアコギの『Blue Wind(蒼い風)』にはのけぞりました。

Acoustic_v

使用アンプはもちろんマーシャル。長年2203を愛用してきた北島さんですが、最近はTSL60を使うことが多いのです。

Tsl60_hs_2

北島さんはCLEANチャンネルのみを使用。センド・リターンも使いません。アンプとギターの間につないだエフェクターで音をつくるというトラディショナルな方法をとっています。(詳しくはマーシャル・トーク:北島健二、マーシャルを語る)その音たるや、もうトロけてしまいそうです。

W_marshall_2_v 

生誕50年を記念したライブとあって、ゲストも登場。盟友・織田哲郎さん(高校時代の同級生=これもマーシャル・トークをご覧ください)、そして、北島さんのアルバムに参加している笹路正徳さん。織田さんの爆発的にパワフルなパフォーマンスや笹路さんの超絶ムーグ・ソロにお客さんも大喜びでした。

W_marshall_1_2

ギター・ソロを弾く北島さんを見ていてフト思ったのですが、どうもソロのはじめから終わりまですべてが予め決まっているような気がして…。構成といい、メロディといい、間といい…もちろんインプロビゼーション・ソロなのでしょうが、あまりにも無駄な音がなくて完璧すぎるのです。感覚としては、ジャズでいえばチャーリー・パーカーやジャンゴ・ラインハルトのソロと向かいあっているような…。今度本人に訊いてみよっ!=北島さんのマーシャル・トーク第2弾をお楽しみに?!

P.S. : (マーシャル・トークをご覧になられた方にはおわかりになると思いますが)ところで、ブリティッシュ派の北島さん、また思いっきりアメリカン・ロックの名曲が入っていましたね、Edgar Winter。カッコよかった!目覚めよXXXXXX!

(2008年10月19日 原宿アストロ・ホールにて撮影)

2008年10月17日 (金)

ATOMIC TORNADO(アトミック・トルネード)ツアー始動!

テクニカルでスリリングなツイン・リードギターが炸裂するATOMIC TORNADO(アトミック・トルネード)がツアーを開始した!

At

今回のツアーでもYu-yaVintageModern2466DaxchieJVM410Hがアトミック・サウンドを熱く響かせるのだ!みなさんも是非このマーシャル・コンビネーションを体感してください!

Yuya

ツアーの詳しい情報はコチラ⇒ATOMIC TORNADO公式ウェブサイト

2008年10月16日 (木)

古のマーシャル・カタログ~その2

昔のカタログを紹介するシリーズの第2弾。今回も1970年代のクラッシック・カタログをご紹介しましょう。

Oldcatalogue2_p1

表紙がまた渋い。カテゴリーも「LEAD AMPLIFIER」、「BASS」、「PA」と時代を感じさせます。装丁はA4見開きの4ページ。ページを開けると…

「ハード・ロッカーのハートを燃やせ!!マーシャル。」 まだ「ハード・ロック」という言葉も比較的新しかった時代なのでしょう。最後に取って付けたような「マーシャル」というのがまだよそよそしくて新鮮な感じがします。そして、キャッチコピーにも関わらず句読点「。」で締めているところがこれまた渋い!

Oldcatalogue2_p2_3_2 

加えてスゴイのは絵面。ほとんどみな同じだ!見た目はいっしょでももちろん用途によって型番は異なります。UNIT3は今で言うと1950SLP+1960AX+1960BX。そのとなりのUNIT22は今はもうなくなりましたが、ベース用3段積みの1992+1935A+1935Bという取り合わせです。右側のページでは2×12"のキャビネットが2045(今で言うと1936か1922です)というモデルがありました。

目を引くのはオルガン用のアンプ。ま、今やオルガンといえばあの回転式スピーカーが相場と決まっている感がありますが、ジョン・ロードのようにマーシャルでオルガンを鳴らしているプレイヤーも多かったというワケ。また、オルガンを多用したロックはEL&Pやディープ・パープルだけではなく、当時はデイヴ・グリーンスレイドのグリーンスレイドやコラシアム、ケン・ヘンズレーのユーライア・ヒープ、ちょっと傾向は異なりますがブライアン・オーガー等、カッコいいバンドやアーティストがたくさん存在していたのです。(また、ほとんどのみなさんが今も精力的に活動中です)

Oldcatalogue2_p4

そして「新兵器」として紹介されているのがトランジスターのモデルたち。そして、ギター&オルガン用キャビネットの2064なる1×12"と2065なる1×15"キャビネット。マーシャル・フォロワーであふれ返っている現在、コイツら何となく今よりも個性的な感じがしませんか?

※資料提供:T氏

2008年10月15日 (水)

バーチャル・マーシャル工場見学ツアー~その2:エレクトロニクス工程

一般の人は前回ご紹介したレセプション・エリアから場内に自由に出入りすることはできません。セキュリティ体制は万全でマーシャルのスタッフが同伴でないと場内に進むことができないのです。

ここから工場の製造工程をご紹介します。今回は「エレクトロニクス行程」。

まずはこちら…PCB基板にパーツを打ち付ける装置です。

Rimg0095

PCB基板に乗せるパーツを送り出す装置。

Rimg0092

写真の細かい針金のようなものははすべて抵抗です。

Rimg0093

PCB基板に乗った電子パーツをハンダ付けする「ソルダー・バス」と呼ばれる機械です。溶解したハンダの上を基板が通過すると必要な部分にハンダが付着するという仕組み。まさに「ハンダ付けのお風呂」。

Rimg0091

マーシャルの工場の製造部門には、この「エレクトロニクス工程」のほか、さまざまなモデルのシャシを成型する「板金工程」、キャビネット類を切り出して組み立てる「木工工程」、カバリングを施す「カバリング工程」、そして「組立工程」などいくつかのセクションに大別されますが、そのほとんどが手作業なのです。唯一機械に作業をさせているのはエレクトロニクス工程のここまでのプロセス。基板に関する工程でもここから先はハンドメイド。コンデンサーやトランスなどj比較的大きなパーツは手作業で取り付けます。

Rimg0094

女性の工員も数多く見受けられます。彼女たちの手際の良さといったら…カッコいい!

Rimg0097

大型パーツの取り付けを待つ基板たち。

Rimg0096

こちらも大型パーツの取り付けセクション。

Rimg0064

下はハンドワイアード工程。若いスタッフが目立ちます。ここではHandwierdシリーズの基板 の製作や真空管の取り付けを行います。

Rimg0065

…と、「エレクトロニクス工程」はここまで。次回はさまざまなシャシを成型する「板金工程」をお送りしましょう!

2008年10月14日 (火)

DAI(ketchup mania)のJVM2

Hiro_2

キュートなHIROの歌声に乗せた抜群なポップ・センスとソリッドなパンク&ハード・ロックビートが絶妙に混じり合ったサウンドをクリエイトするketchup mania。そのサウンドの核、DAIもマーシャル・プレイヤーだ。最近までDSL100を使用していたが、JVM210Hに転向。以前にも増してソリッドでヘヴィなサウンドを構築している。キャビネットは1960A。

Dai_marshall

使用しているチャンネルはCL&CR/GREENとOD/ORANGE。パラレル・ループにグラフィック・イコライザー他を接続。

Dai_left

DAIはさっそくJVM特有の機能、ふたつのMASTER VOLUMEを駆使している。リフと時とバッキングの時の音量差をMASTERの切り替えで制御しているのだ。

Dai_right

サウンドはクリーン系はもう完全にクリーン(当り前か?)、一方、OD系は低域がズンズンに張り出して予想以上にへヴィ。相当RESONANCEを上げているのかと思うとそうでもなく、せいぜい5程度。JVMのバーサティリティ恐るべし…。

(2008年10月13日 渋谷O-EASTにてリハーサル時に撮影)

2008年10月10日 (金)

The Sons~Triple Booster More Drive 2008より

The Sonsのツアー『Triple Booster More Drive 2008』も残すところあとわずか…。目黒BLUES ALLEY JAPANで熱いステージをキャッチした。

Screaming 

この日のichiroは1987 SUPER TREMOLOと2061CXのコンビネーションで登場。(プロのマーシャル:ichiroの2061Xと1987)パッと見ると1960系のキャビネットに見えるかもしれないが、こちらは2061CX。ichiroはこの2x12"のタイトで深みのある音像が気に入っている。(使い込まれてきて以前より一段と音がよくなった)

1987_2061cx

アンプの音量はさほど大きくはない。これに歪み系、空間系のエフェクターとワウワウ・ペダルを接続しとろけるようなトーンを醸し出している。

1987_panel

ショウは2部構成で、おなじみのThe Sonsチューンに加えて、ツアーに合わせて発表されたミニ・アルバム『Triple Booster』からのレパートリーを披露。起伏にとんだ構成で観客を飽きさせない。アンコールではスペシャル・ゲストとして、イヤほとんど飛び入り状態でジョニー吉長氏が登場し2曲をプレイ!タイトなドラミングが痛快そのもの。

アッという間の(休憩をはさんで)3時間だった。このichiroの極上ビンテージ・マーシャル・トーンを是非みなさんにも味わってもらいたい!

Ichiro_marshall

(2008年10月4日 目黒BLUES ALLEY JAPANにて撮影)

2008年10月 9日 (木)

バーチャル・マーシャル工場見学ツアー~その1:工場に到着!

イギリスはバッキンガムシャー(Buckinghamshire:略称バックス=Bucks)ミルトン・キーンズ(Milton Keynes)に位置するマーシャルの本社工場にご案内しましょう!

アンプといえば機械のかたまりという印象もなくはありませんが、マーシャルでは創設以来の製作技法を踏襲し、予想以上にハンドメイドの工程が多いことに驚かされます。

マーシャル・ブログでは数回にわたり工場でマーシャル・アンプが生まれる様子をレポートします。

Bletchley

マーシャル工場の最寄駅、Bletchley(ブレッチリー)。始発駅はLondon Euston(ロンドン・ユーストン)。Euston駅はブラック・サバスの出身地、バーミンガムやリバプール方面の始発駅です。すぐ近くには映画ハリー・ポッターのロケ地ともなったSt. Pancras(セント・パンクラス)駅とエディンバラ等の北東方面への始発駅King's Cross駅があります。

電車に乗ってユーストンから約1時間でブレッチリーに到着。ブレッチリーの先にはラグビー校で有名なRugbyやジャガーやオースチンの工場があるCoventryがあります。駅から工場へは車で約5分。駅にはタクシーを呼ぶ無料電話が備え付けてあり、電話をかけると5分位で迎えに来てくれます。有名なロンドン・タクシーとは異なり、車両は普通の乗用車で、後部座席ではなく助手先に座るのが普通。そうなるとイヤでも運転手さんと会話をせざるを得なくなります。

Factory_front

工場の正面です。ジム・マーシャルがロンドンのウエストエンドの工場が手狭になり1966年にこの地に移りました。工場の位置するMilton Keynesは一種の工業団地でイギリスで最も新しい都市といわれています。マーシャルは移転後拡張を繰り返し現在の姿になりました。看板の付いている中央の建屋の場所は元々道路が通っていました。

Entrance_front

正面入り口の回転ドアを抜けるとこのJCM900のフルスタックが出迎えてくれます。

Museum_1

階上、奥には貴重なマーシャル群が展示されている私設マーシャル博物館があります。

Museum_right

Museum_left

これらが博物館の内部です。近い将来「マーシャル・ミュージアム~イギリス館」と称し、このマーシャル・ブログでコレクションを公開すべく現在準備中です。

Reception

「Reception(レセプション)」と呼ばれている受付です。工場に用のある人はすべてここで受付をしなければなりません。

Reception2

Receptionの反対側、入り口から入って右側の様子です。白い巨大なMarshallロゴの下のガラス窓の向こうがジム・マーシャルの執務室となっています。

Award1

Award2

Receptionに陳列されている表彰状や感謝状の類。中には輸出に多大なる貢献をして受賞したQueen's Award(2回受賞)の証も飾られています。(マーシャル・ミュージアムで公開予定)

次回はいよいよ工場の内部に入っていきましょう!

2008年10月 8日 (水)

菅原卓郎(9mm Parabellum Bullet)どっぷり1日マーシャルの巻

向かうところ敵なしの9mm Parabellum Bullet。待望のセカンド・アルバム『VAMPIRE』が10月15日に発売されます!祝!!

卓郎さんは以前「プロのマーシャル」でも紹介しました通りJCM800 2203を愛用しており、このアルバムのレコーディングでも使用しています。

Vampire

そして、10月18日には日比谷野音でのワンマン!完売!祝!

卓郎さんがその野音に備えて新しいマーシャルを選びに遊びに来てくれました。「もう気になるマーシャルを全部チェックしちゃえ!」ってんで選ばれしヘッドは、1959SLP、現JCM800 2203JCM800 2203KKVintageModern 2466の面々。 キャビネットも1960A、MF400、MF280、425Aなどなど。

Thinking_2

もう真剣そのもの!ヘッドとキャビのいろいろなコンビネーションを試して思わず、「おっもしれ~!!」。

Sitting_2

しまいにはどれを選んでいいのか悩みまくり…。絞りに絞って決勝に進んだのが…

Winner

JCM800 2203KKとVintageModern 2466でした。キャビネットは1960Aで安定。ここから選ぶのがシンドイのね…。そして、またまた悩みに悩んだ結果、優勝したのが~!

2466

ん~いい笑顔!納得の音質、VintageModern 2466でしたっ!っというワケで、「卓郎さんどっぷりマーシャル漬けの一日の巻」をお送りしました。お疲れさまでした。

皆さん、野音をお楽しみに!

(2008年10月7日 弊社スタジオにて撮影)

2008年10月 7日 (火)

ROCK LEGEND/PEARL~ジャニス・ジョプリン・トリビュート・コンサート

ああ、いいコンサートだった。つくづく思ったのは、やっぱりいい音楽って不滅なんだな…ということ。ジャニスの音楽の素晴らしさ、あたたかさ、カッコよさをあらためて感じ入ったショウだった。

Backdrop

©Henry Dilitz      

オープニング・アクトも気合いの入った演奏だった。

Shigeo_silhourtte

このリバース・ヘッド…ジミ・ヘンドリックス=Shigeoだ!

Rollover

9月23日の「ジミ・ヘンドリックス追悼コンサート」同様、この日もRolloverはツイン・ドラムで登場。おなじみのナンバーでショウに大輪を添えた。当然、ShigeoはSUPER100Hをプレイ。

Shigeo_rushes

Noelも自慢のMajorでShigeo をインスパイア。

Noel_marshall

そして、いよいよ金子マリ率いるCOUNTER MOONが登場。ギターは森園勝敏。1987Xのフル・スタックでのプレイだ。

Morizono_marshall

こういうのを「いぶし銀」っていうんだろうな~。マーシャルをギュ~っと絞って出てきたダシ汁を煮込んで一晩寝かせた音という感じ(?) とにかくうっとりしちゃうのよ。

Morizono_marshall_v

無駄を一切そぎ落とした味わい深いフレーズ がたまりません。

ベースの鳴瀬善博もVBAスタックで応戦。こちらもいぶし銀のプレイでサウンドを引き締める。

それにしても(金子)マリさん、カッコよすぎです。

そしてトリはGIBIER du MARI。「もしジャニスが21世紀の東京にいたら…」のコンセプト通りユニークで熱いステージを展開した。

ギターはichiro。2061X HAND WIREDを携えてこれまたウットリするようなビンテージ・サウンドを醸し出す。

Ichiro_marshall

もう、気持ちクランチがかった16のカッティングやらグリッサンドを多用したichiroフレーズやら、ク~たまらん!もっとソロが聴きたい!

Ichiro_solo

それにしても、(夏木)マリさん、カッコよすぎです。曲間にはジャニスがお母さんにあてた手紙を紹介して感動を誘った。

最後はCOUNTER MOONGIBIER du MARIが合体して『Half Moon』を演奏。

Morizono_ichiro_8

質、量ともに大満足のコンサートでした。みんなでROCK LEGENDシリーズを応援しましょう!そして…

ジャニスよ、永遠に!

(2008年10月4日 中野サンプラザホールにて撮影)

2008年10月 6日 (月)

KERRY KING(ケリー・キング)のMarshall LAW

Marshall LAWはマーシャルが年1回発行する小冊子で、人気アーティストのインタビューや新商品の情報、世界中のマーシャルにまつわるエピソードを満載し、フランクフルトの展示会で配布され始めます。

Marshall Blogではオリジナルの英語版Marshall LAWから人気のミュージシャンに関する記事を抽出してその日本語版をお送りします。今回は2008年3月に発行された通算第10号のMarshall LAWです。

Frontcover_2

2008年度版Marshall LAW最後の登場はSlayerの御大Kerry Kingです。ご存知のようにKerry KingはZakk Wyldeに次いでJCM800 2203KKMG10KKというシグネイチャー・モデルを発表するという栄誉に恵まれました。もちろん、それはKerryが長年マーシャルを愛用し、シグネイチャーモデルをつくるにふさわしい素晴らしいギタリストであるからです。そして、同様に素晴らしいのは2203KKの仕上がりです。そのサウンドとアイデアは世界中で高い評価を得、Children Of BodomのAlexi Laihoも2203KKを使用しています。

TONE FIT FOR A KING
~王者〈キング〉にふさわしいトーン~

スレイヤーの武器マニア、ケリー・キングが暴虐のシグネイチャー、JCM800 2203KKの誕生についてMarshall LAWに語ってくれました。

Kerryking_2 

 スレイヤーは、ただのバンドではない――ひとつの“制度”といってもいい。猛獣のように強烈で容赦のないメタルぶりは、彼ら自身が創造したものであり、今もその王国に君臨していることは議論の余地がない。早い話が、スレイヤーは唯一無二の存在であり、20年以上にわたって、その暗黒の領土を支配しているのだ。瞬時に聞き分けられるケリー・キングのトーンは、スレイヤー伝説に欠くことができないものだ。彼の恐ろしく邪悪でありながら人を動かさずにはおかないリフや、稲妻のように速い右手、熱狂的なリード・ワークも絶対不可欠だ。

 スレイヤーが過去20年間、絶え間なく世界中をツアーで回り、どのステージでもマーシャル1960B 4x12”キャビネットを最低でも24台は積み上げてきたおかげで、このバンドはマーシャルの最大にして最も目につく伝道師としても知られている――これについてマーシャルは彼らにとても感謝している。しかし何よりも感謝しているのは、80年半ばから彼らが輝かしいメタルを我々の耳をたたきつけてきた、印象的で、時に背筋の凍るような瞬間の数々なのだ! ケリーと仲間たちに対して我々が感じている尊敬の念と同等のものを、彼はマーシャルとジムに対して抱いている。ミスター・キングは、ジム・マーシャルと数年前から固い友情を結んでいる。「オレはマーシャルの壁の前に立つ時に、男の大事な部分が震えるのを感じたいんだ。それができるのは、マーシャル2203だけだな」キングはニヤリとしてから、圧倒的な自信をもって次のように述べた。「オレの意見では、ジム・マーシャルこそが究極のロック・スターだ。オレらみんなのサウンドをよくしてくれるんだから」

 上記の反駁できない事実と、オンステージとオフステージの両方でケリーとマーシャルの間に築かれた固い結びつきがあったからこそ2007年にマーシャルがケリーのシグネイチャー・アンプである2203KK JCM800 100Wヘッドを誇らしげに発表した時には、誰も驚かなかっKerry_autograph た……驚いたとしたら、ギタリスト本人かもしれない!
「ヘッドにジムとオレのサインを連ねることは、またとない、すばらしい名誉だよ。しかもスラッシュと、オレのよき友人のザックに続く3人目なんだから――この顔ぶれに文句のつけようはないよ。それに、オレのヘッドを出すくらいジムがオレのことを評価してくれたなんて、すごく感動的で光栄なことだよ」

 マーシャルの有名なフロントパネルに、ジム・マーシャルとサインを連ねたアーティストはケリーが最初ではない――本人も言っているように、彼より前にスラッシュとザック・ワイルドがいた。だが、ケリーのシグネイチャー・モデルである2203KKには、史上初のことが2つある。まず、ケリーのアンプは限定発売ではない。レギュラーの製品として今後何年もマーシャルのラインナップに残るだろうと我々は確信している。また、スラッシュの2555SLやザックの2203ZW、ジミ・ヘンドリックスへのトリビュートであるSUPER100JHと違って、2203KKは、ケリーと同義語であるJCM800を正確に復刻したリイシュー版というだけではない。ミスター・キングが有名にした圧倒的な迫力のある独特のサウンドの重要な要素である、エキサイティングな新しい“ひねり”が加わっている。もっと詳しく知りたいって? ケリー自身に説明してもらおう……

「オレのサウンドにとって大事なのは、ディストーションとパンチ力。それから、ゲインが多すぎるせいで変わっちまったり、ぐちゃぐちゃになったりせずに、ノートやコードがひとつひとつきっちり伝わって、リフがよく聞こえるトーンが重要なんだ」とケリーは指摘する。「知ってるかもしれないけど、オレは最初からずっとJCM800 2203 100Wヘッドを使ってきた。あのサウンドが大好きだった。でも、2203が与えてくれるものに、ちょっとプラスしたいものもあった。ゲインを上げて、中音域をちょっと上げてくれるようなものだ」

「だから、もう何年も前から古くて薄汚いハーフ・ラックの10バンド・グラフィックEQを使って、それでゲインを押し上げて、中音域を強調してた。おもしろいことに、オレらみたいな音楽をやる場合は、ミドルを抜くもんだって思ってるヤツが多い……だがそいつは間違いだ! その正反対のことをやってる。真ん中を押し上げてるから、オレのEQのカーブは、スマイルじゃなくて、しかめっ面になってる。中音域を強調して歯ごたえのあるサウンドにしてるんだ」

「オレは2203をいっぱい持ってるけど、80年代半ばから持ってる1台のJCM800を、“ザ・ビースト(野獣)”と命名した。他のヤツをみんな打ち負かすからだ」とキングは続ける。「まるでサタンが地獄から手を伸ばしてあのヘッドにさわって、ジムと共謀して、他のヤツとはまるで違うのを作ろうとしたみたいだよ!」

 「あれはオレのサウンドの“救世主”だね。最初からずっと、ライブとレコーディングの両方で 2203kk_mf280_2 メインに使っている。だから、シグネイチャー・ヘッドのプロジェクトが始まった時、オレはジムのR&Dチームに“ザ・ビースト”とオレのメインのグラフィックEQを渡したんだ。オレの設定にぜんぶ印がつけてあるヤツをね。それを使っていろんな測定をして、正確にコピーして、ヘッドの中で組み合わせたんだよ――オレ特有のEQカーブは、“Assault”というひとつのコントロールに入れて、おまけにビックリするくらい効果的なノイズ・ゲイトもつけた。それから、ウォームさと厚みを加えるために、パワー・アンプにKT88管を使った。その結果誕生したのが、今まで見たことがないくらいクールなものだったよ――死ぬほどヘヴィで、すごいサウンドだ」

 興味深いことに、ケリーオリジナルの“ビースト”は、「他のヤツをすべて打ち負かす」ような強烈な咆哮を秘めているにもかかわらず、100%の既製品である。そのユニークなサウンドはどこから来たのだろう?
 パーツの品質基準とその許容範囲(80年代当時は、現在我々が部品供給業者に要求するような厳しいパーツの品質基準が守られることはあまり期待できなかった)、がうまい具合にかみ合い、このアンプをケリーの“救世主”にしたのだった。

“ザ・ビースト”独特の雄叫びをコピーするため、ケリーがすでに語ったように、我々は基準からはずれているようなパーツのひとつひとつを測定した。彼が入力信号をドライブするために使うグラフィックEQのカーブについても、同様に分析した――これは2203KKのフロントエンドに組み込み、ミスター・キングが自ら「Assault(襲撃)」と命名したコントロールとなった。2203KKには、スタジオ品質の調整可能なノイズ・ゲートも搭載されている。ノイズ・ゲートを加えた理由は単純で、「Assault」スイッチを入れると2203KKに驚くほどのドライブが加わるが、ゲートがあるおかげで必要な時にはアンプが墓場のように静かになる。例えば、ケリーのようなプレイヤーがスタッカートの攻撃的なリフを歯切れよくするために「沈黙の穴」を作る時などに使える。このゲーティングをタイトでありながらプロらしく控えめに稼働させるために、最先端のレコーディング・スタジオに採用されているような超高速の拡張回路が採用された。これにより、タイトで精密なスタッカート・リズムの中で、ゲートが非常に迅速に作動するのだ。

 一方、サステインを得たい場合には、拡張回路がノートのダイナミックスに従って次第に減衰させ、ノートやコードの“しっぽ”を急に切断せずに自然に響かせるため、ナチュラルなサウンドのゲーティングができる。
 大衆の度肝を抜いた2203KKの発売前に、ミスター・キングが究極のロード・テストを実施しKerry_carrying た。彼はまず、2203KKのプロトタイプを使ってグラミー賞に輝いたスレイヤーの新盤、『クライスト・イルージョン』をレコーディングし、その後、数台のプロトタイプを携えて18カ月の過酷な世界ツアーに出発した。「このアンプがちゃんと持ちこたえてくれて、道中に問題を起こさないことを確かめたかったんだ」とケリーは言う。「バックアップをいくつか持っていたけど、1度も出番がなかったよ。このアンプは完ぺきだ」
 

最近『Guitar World』誌に掲載されたベタ褒めの批評には、「火薬が発明された時と同様に、このアンプは新種の“爆弾”や“メタル・マシン”の方向性を示すだろう」と記されていた。マストドンのビル・ケリハーやヘルイェーのトム・マックスウェルも同じ感想を持ったようで、どちらもライブで2203KKを使っている。同じくこのヘッドのファンになったのが、フィンランドのギター・ヒーロー、アレキシ・ライホで、彼は最近、チルドレン・オブ・ボドムの待望のCDをレコーディングする際に、アンプの兵器庫に2203KKを加えた。また、2008年冬のNAMMショーでESPのために演奏をした時は2203KKだけを使った。
「2203KKのパンチ力は、全盛期のマイク・タイソンと匹敵するくらい強烈だよ」とキングは断言する。「EQをつなげた“ザ・ビースト”とまったく同じサウンドを生み出してくれる。外部の機材をまったく使わずにそれができるんだ。プラグインしてプレイすればいいだけだから、最初のプロトタイプを使った時からずっとそうしてるよ! その後のすべてのライブでこれを使ってる。“ザ・ビースト”は引退生活を楽しんでるよ。今やオレのメインのヘッドは2203KKだし、今後はずっとそうだからな」

2008年10月 3日 (金)

北島健二、マーシャルを語る~後編

お待たせしました!北島さんのマーシャル・トークの後編をお送りします。

北島健二の機材観
Y:「誰々が使っていたマーシャル」とか特に弾いてみたいマーシャルなんてあります?
K:僕はもともとマーシャルが大好きだし、保守的な人間なんですね。ただ、道具には一切「幻想」を抱かないタイプなんです(爆笑)。話のネタとしては面白いんだけどね。ま、ジミー・ペイジが弾いていたレス・ポールなんて出されたらビビるかもしれないけどね!
Kenji_kitajima5 Y:なるほど、「幻想」を抱かない…か。
K:自分が使ってナンボ。音を聞いてナンボ。この音大したことないじゃん。エッ、1,000万円!?よかった~、買わないで!みたいな。「オッ!すげぇ音!」ということであればブランドがどうでも買っとかなきゃ!って思っちゃう。まったく実務的な性質なんです。一期一会というか、出会った時の感動とかインパクトの方が大切だと思ってる。そういう意味では何かをイメージで追い求めるということはしないな。

セッティングについて
Y:レコーディングもライブももちろんマーシャルをお使いいただいていると思いますが、何かセッティングなど使い分けていることってありますか?
K:ん~、あの~、ないです。多分。
Y:エッ?!
K:まったくないです。ほぼ同じセッティングです。ただ、レコーディングの場合はセッティングの自由度が増すのに対して、ライブの場合は一気に色んな音を出さなきゃいけないという制約はあるワケ。でも、レコーディングでもライブと同じセットで弾くし、パッと思いついたときに「このサウンドだったら直でつないだ方がいい」となったらエフェクターを取り除くし、たま~にアンプで歪ませてみたりするし。また、アンプをクランチにしてエフェクターで少し歪みを足してみたり。自由度が増しますよね。
Y:なるほど。
K:ライブの場合も会場によってEQは変えますよね。ハイとかローとか出方が違うから。ライブだからとかレコーディングだからとかで音質を変えるのではなくて、その場の環境でEQを調整するワケです。レコーディングでもその部屋に合わせて調整します。つまり、部屋でも小屋でもその場所によってEQは調整しなければならないんです。
Y:会場の音響スタッフにお任せということにはされませんね?
K:自分のところで鳴っている音がどう聞こえているかということだよね。自分の音を作ってから会場のエンジニアと打ち合わせます。ま、滅多にあることではないんだけど、エンジニアが「ギターの音が硬いんですけど…」って言われて、でも僕に聞こえている音は甘かったりすることもあります。「そうなんだ?!」というわけで、アンプの音を甘くして、モニターを硬くして返してもらったりすることが実際あります。
Y:先日、渋谷AXでのTM NETWORKのリハを拝見した限りでは、もう一発で音が決まって、あとは(そうる)透さんと昔のロックの曲でウォーミングアップしてるだけ…という感じでしたが。安定しているというか…。
K:ツアーで何回かやってきていれば大体わかりますからね。オペレーターの方ももうこっちのようすがわかっていますから。

輝かしいキャリア
Y:北島さんはパールでカーマイン・アピスとプレイされたり…。
K:見逃したヤツね。
Y:へ?
K:イヤ、BBAの話し!(笑)
Kenji_kitajima6 Y:相当後悔されましたね? その素晴らしいキャリアの中で印象に残ったお仕事は何ですか?
K:ん~(長考に入られました)ん~、野外で演奏する機会が少なかったので野外でもライブは印象に残っていますね。いつか九州に行った時、台風がやってきて「いったいできるんだろうか?」って。
Y:グランドファンク状態?
K:そう。演っている時は雨があがって、でもステージがびしょ濡れでメンバーがステージを走ろうとしたら滑ってみたり。
Y:どの時代?
K:フェンスの時。ピンク・クラウドなんかも出てたかな?あと、亡くなったしょこたんのお父さん。
Y:中川勝彦さん。
K:そう。とか、フェンスの初期のころ、まだ技術が初歩的で暑さに耐えかねて機材についている液晶が全部消えちゃったなんてこともあったね。熱に耐えられないってことがわからなかったんだろうね、まだデジタル機器が本当に出てきたばかりの時だから。で、みんなで煽って本番までに冷やしてみたりね。

北島式ギター練習法
Y:最後に若いギタリストたちに何かアドバイスを頂戴できますか?
K:(熟考の末…)ギターを練習する時は左手の運指とオルタネイト・ピッキングを重要視するようにアドバイスしています。それといろんなサウンドで練習することも大切です。いつでも歪んだドライブさせた音で練習するのではなくて、クリーンな音でもキチンと弾けなければならないし、その逆で、いつもクリーンで練習していてイザ本番で歪ませて弾いたらミストーンだらけでどうにもならないなんてこともある。つまり、ディストーションのサウンドで弾かなければ得られないテクニックもあるんですね。どれだけ演奏上のノイズがディストーションさせないとわからないということもあるワケ。ディストーションでもクリーンでもそのサウンドに適したテクニックというものがあるんですね。だからいろんなサウンドで練習するということが大事なんです。だから、逆説的にいえば目いっぱい歪ませて運指の練習をしてもいいと思う。最低でも運指練習は毎日10分やってくださいって生徒には言うんだけど、本当は2時間はやって欲しい。ただこればかりやっているのは辛いので、飽きてきたら思う存分ディストーションをかけてやればいい。
Y:いろんなサウンドで練習するわけですね?
K:そう!気分転換にもなるしね。大抵はクリーンなサウンドで運指練習をしろっていいますよね?でも単純なことをただ長時間やるのは辛いもんです。それを自分なりの方法でいかに飽きずにやるか考えるのもとても大事なことなんです。もうディレイまでかけちゃったり!(笑)とにかく気持ちよく弾いて、途中でいつのまにかクインクインってソロみたいになってもいいし。それで満足したらまたクリーンの練習に戻るということでいいと思うんですよ。集中力を持続させるためにアレンジすることは全然ありだと思う。
Y:どんどん楽しく練習して多くの人にますますギターの魅力に浸かってもらいたいですね。貴重なアドバイスをありがとうございます。

と、ここでインタビューがほぼ終了したのですが、この後、何となく好きなギタリスト談義がまた始まりました。話はジャズ・ギタリストにまで及び、とても濃い内容になったためボーナス・トラック的にここに掲載させていただきます。

続・好きなギタリスト
Y:ひとりアイドル・ギタリストをあげるとすると、やっぱりジェフ・ベックですか?まさかロニー・モントローズではないでしょう?
Kenji_kitajima8 K:本当はひとり」なんて決められないでしょう?それで最近そういう質問には決まってこう答えることにしているんです。実際にものすごく好きなんだけど、それは、レズリー・ウエスト。
Y:え~?!ホントに?
K:ものすごい好きなんだ。
Y:またアメリカじゃないですか!
K:そうだね!アメリカ人多いね!(大爆笑) 何でかな?
Y:全然イギリス出てきませんね!
K:でも、あの人はグルーヴにカントリーっぽさはあるけれど、いわゆる「アメリカ」の「アメリカ」たるロックとは違うじゃない?オールマン・ブラザーズとか、レイナード・スキナードとか、イーグルスなんかみたいのは確固たる「アメリカン・ロック」としたものがあるじゃない?でも、レズリー・ウエストはそこじゃないよね。
Y:確かに。いわゆるハードロックですもんね。
K:異端児だよね。何がスゴイかって、僕、元々ドラムが好きじゃない?
Y:よ~く存じ上げております!
K:叩くのは趣味で聴くのが好きでね。ドラムの評論家っていうか、ドラムに関してはうるさいんだけど。ま、それは置いておいて。
Y:ウンウン。

打楽器的なギター
K:ギターを弾く場合の打楽器的な部分、音程がある楽器はどうしても打楽器にはなれないんだけど、でもリズムというものは音楽の中でとても大事な部分だよね。そういう意味でレズリー・ウエストってフレーズが4つ位しかないのに最後まで楽しく聴かせてしまうというのは彼の中の打楽器的な要素が大きいと思うのね。リズム感、グルーヴ感がものスゴイ。フレーズ面を追及すればいくらでもスゴイ人はいるんだけどね、ジャズなんかもそう、でもギターの打楽器的なよい面を出している人はそうはいない。あと、チャーリー・パーカー?黒人の。
Y:チャーリー・クリスチャン?
K:そう。パーカーは管楽器か?
Y:アルト・サックスですね。
K:チャーリー・クリスチャンのCDを買って聴いたの。
Y:『ミントン・ハウス』?
K:かな?それで思ったのは、この人は音の出し方とグルーヴが全然違うなってこと。音程的な要素はこの人にとってそれほど大切ではない。サウンドとグルーヴが全然白人と違うというか…。魅力があるよね。みんながこの人がスゴイっていうのはそういうところだと思う。後で白人が同じことをやってもあれほどのパワーとかグルーヴはないよね。
Y:ウェス・モンゴメリーも打楽器的な感じがするような気がしますが…。
Kenji_kitajima7 K:あの人もそうだね。もっと音楽的なところを加味していった。
白人はクラシックの素養があって音程とかメロディをどういう風に発展させてどれだけ詰め込むかとか。話がそれちゃったけど、レズリー・ウエストもチャーリー・クリスチャンも音程が出せる楽器なのにそういう打楽器的な魅力を出しているんでいくらフレーズが少なかろうと歌い続けられるんだ思う。
Y:私はあるイギリス人の友達からレズリーが実際に使ったピックをもらったんです。体形から察するにさぞかし頑丈なものかと思ったらペランペランだった。
K:結構ソフトを使っている人って多いよね。サンタナとか。
Y:マウンテンなんてご覧になられました?
K:いえ。
Y:Wilkinsonブリッジのトレヴァー・ウィルキンソンから聞いたんですけど、彼が若かりし頃、リヴァプールでマウンテンを見たことがあったそうです。それそれはものスゴイ爆音で最高にカッコよかったらしいですよ。
K:そう。見たかったな。これからも「ひとり好きなギタリストを挙げろ」という無理な質問をされた時はレズリー・ウエストの名前を挙げるようにします。実際好きだし。
Y:アメリカン・ロック好きの北島さんとしてはね!(大爆笑)

アメリカン・ロック
K:アメリカン・ロックは好きじゃないけど、カントリー&ウェスタンみたいなものは好きですよ。とかバンジョーを高速で弾いちゃうようなのとか。ギターでもスゴイ人がいますよね。ブレント・メイスンとかね。
Y:ブレント・メイスンはスゴイですよね!
K:ああいうのは好きなんですけど、カントリー要素が微妙に混ざったロックとか好きじゃない。これが僕にとってまさにオールマンだったり、イーグルスだったり…。
Y:グレイトフル・デッドとか?
K:そう。ザ・バンドも。
Y:ああ、それらこそアメリカン・ロックですね。
K:だからアメリカのロックだったら、ガーっとロックしているのが好き。
Y:グランド・ファンクとか?
K:好き。マウンテン、モントローズ…。
Y:ジミ・ヘンドリックスは?
K:だいぶ大人になってから好きになった。高校の時は「この人はデタラメを弾いてる」と思ってた。「うまい人じゃないな」と思ってた。その辺は常識的にクラプトンとか、ジミー・ペイジとか、「こういうのがウマイ!」て思い込んでた。30近くになってスゴイって思うようになった。
Y:曲もすごくいい。
K:うん。それと歌。あの人の歌こそスゴイね。声が太くてセクシーで。いわゆる黒人のグルーヴじゃなくて、ジェフ・ベックにも似たタイミングのグルーヴっていうかな~?リズムに乗るっていうんじゃなくて「間」みたいなね。そういうグルーヴがスゴイんだ。
Y:イヤ~、色々な音楽の聴き方があるんだな~っととても勉強になりました。長い時間ありがとうございました。

(2008年6月10日 弊社スタジオにて収録)

2008年10月 2日 (木)

Marshall World~珍品!35年前に発行されたアーティスト・ニュース

今回の宝物殿は世界にたったひとつしかないものをご紹介しましょう!

Marshall World - マーシャルのアーティストニュース。正確にはいつからいつまで発行していたのかは不明だが、これは1973年5月第9号。当時マーシャルを世界中に配給していたRose Morris Co., Ltd.が発行者となっている。

Frame

額についている銘板には、日本でのマーシャル発売20周年を祝してジム・マーシャルからヤマハ株式会社に贈られた記念品であることをサインを添えて証している。1993年に贈呈されたもよう。

Plaque

それぞれ記事の内容は…

Paper_freepub

Free publicity for you! (あなたを無料で宣伝します!)
100万人の3/4。これがMarshall Worldを呼んでいる人々の驚くべき数です。また、18万部がSOUNDS誌に、7万5千部以上がマーシャルが流通している世界中の国に配給されています。75万を越す人々がこれを読んでいます。
あなたのグループやバンドのニュースや写真をこの巨大なマーケットに届けませんか-無料ですかって?
 我々はクレイジーではありません。Marshall Worldにあなたのグループを掲載するにあたり一切の費用はかかりません。
 次のことをしていただくだけで結構です:グループ、メンバーのプロフィール、活動エリア、演奏する音楽の種類、その他興味深い情報…これらをMarshall Worldの編集部にお送りください。(住所)ただひとつの条件はグループはマーシャルの機材を使用していなければなりません。そこで、あなたのグループの無料広告が可能となります。詳細をすぐ送って次のMarshall Worldで目立っちゃおう!------のんびりしてます…。当然今は募集していませんのであしからず…。

Paper_purple

PURPLE PLAY USA AND JAPAN (パープル、アメリカと日本でプレイ)

マーシャルを使用している人気グループのうちのひとつディープ・パープルがアメリカと日本をツアー中で、7月にイギリスに戻ってきます。今秋にはニュー・アルバムが期待できそうです。(註:2度目の来日ツアーのこと。つまり、「ライブ・イン・ジャパン」の時ではない。結局、このツアーの後、イアン・ギランとロジャー・グローバーが脱退し、73年に発表する予定であったニューアルバムは翌年に発表が延期となった。そして1974年に発表されたアルバムこそ「紫の炎(Burn)」である――― 島紀史)
この5年間でパープルは世界を魅了するバンドにのし上がった。リッチー・ブラックモア(ギター)、イアン・ギラン(ボーカル)、ロジャー・グローバー(ベース)、ジョン・ロード(オルガン)そして、イアン・ペイス(ドラム)はバンドを2階級特進させたのだ。ピュアなハードロックを演奏し、アグレッシブで視覚的にも優れ、音と光のグラデーションを際立たせる。そして、ジョン・ロード作曲、イアン・ギラン作詞による「グループとオーケストラのためのコンチェルト」でロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラとの共演を果たした。
 そして、ジョンはBBCからの委託により「双子座組曲(The Gemini Suite)」の制作に取り組んでいる。
 バンドはまたヨーロッパにもどり、数々のパフォーマンスにより観客動員数の記録を塗り替えるであろう。-------現役バリバリのディープ・パープルのニュース!うらやましい!今でもイギリスでのディープ・パープルのステイタスはかなり高いのです。ちなみに私事ながら、5年ほど前、ロンドンで楽器店の若い男の子に「レインボーの『On Stage』の時、客席にいた」と話したら握手を求められ、かなりリスペクトされました。こっちが驚いてしまいます。

Paper_budgie

Don’t Squawk – it’s Budgie! (ギャーギャー騒ぐな-バッジ-だ!)

バッジー-ウェールズ出身の3ピース・ヘビィ・ロックバンド。その強力なライブパフォーマンスと2枚のアルバム(”Budgie”と”Squawk”)でここ1~2年、急激にファンを増やし、アルバムも25,000部を売り上げた。
5月18日に発表されたサード・アルバム“Never Turn Your Back on My Friend”は彼等の最高傑作との呼び声が高い。
 プロデュースは自分達で行い、収録された7曲のうち6曲がオリジナル。有名な南ウェールズのRockfield Studioでレコーディングされた。
 バンドの3人のメンバー、リードギターのトニー・バージ、レイ・フィリップス(ドラム)、ベースのバーク・シェリーは1968年に合流、今度のアルバムの素晴らしさは大学やクラブ・ギグ、そして既存の2枚のアルバムでの経験の結晶である。-------1968年結成のハードロック・バンド。ともすると元イエスのトニー・ケイがやっていたバッジャー(badger)と間違えちゃう!何といっても驚かされるのはバッジーは最近でも活動しているということ。ブリティッシュ・ロックはホントに奥が深いのだ!

Paper_bjh

Jet Airlift for Barclay James Harvest Tour (バークレイ・ジェームス・ハーヴェストのツアー用ジェット機)
バークレイ・ジェームス・ハーヴェストは大学、クラブ、コンサート・サーキットで活躍する最高のバンドのうちのひとつであり、この度大規模なイギリス・ツアーを敢行している。

最近のヨーロッパツアーに続くこのツアーは10tに及ぶ機材と45人編成のオーケストラを擁して主要都市を巡るものでDC9ジェット機がチャーターされた。マーシャルを格納するために客席の半数が取り払われた。
 残された日程は、ロイヤル・フェスティバル・ホール、ロンドン(5月18日)、エンパイア、リバプール(19日)、フリー・トラド・ホール、マンチェスター(23日)、…(省略)…。
 4人のメンバー全員 - ウーリー・ウォルステンホーム(ボーカル、キーボード)、ジョン・リース(リード・ギター)、メル・プリッチャード(パーカッション)そしてレス・ホルロイド(ベース)-はバンドが結成されたオールドハム地方の出身。プロに転向したのは1967年のことだ。
 同じ年彼等はEMIと契約を交わし、ノーマン“ハリケーン”スミスのパーラフォン・レーベルによってレコーディングされた。
 EMIがアンダーグラウンド・シーンのための新しいレーベルを立ち上げ、そのレーベルに命名する際、バンドと同じ名前をつけるべくバークレイ・ジェームス・ハーヴェストとサインを交わした。
 BJHがブレイクすることがなかったのは彼らの才能のせいではない。1973年こそ彼等がスターダムにのし上がる年であることをたくさんの人々が認識している。------これも驚き!バークレイが飛行機をチャーターしてツアーしていたなんて!

2008年10月 1日 (水)

RISE FROM ASHES 2008より~CONCERTO MOON(コンチェルト・ムーン)

Stage

結成10周年を迎えて過去の集大成のBOXセット『Decade Of The Moon』やニューアルバム『RISE FROM ASHES』、そして、ツアーとますますパワフルな活動を繰り広げるCONCERTO MOON。その10周年を記念する『RISE FROM ASHES 2008』ツアーが9月27日に最終日を迎えた。

Shima_light_2

この日も島紀史のギターが絶好調!オープニングの『Lies And Betrayal』から快調に飛ばしまくる! 

Shima_playing

もちろん使用マーシャルはVintageModern2466と使い込んだ1960キャビ。向って右側を使用。左はスペアだ。

Shima_stacks

思い起こせば一番最初にVintageModernにトライした時から素晴らしい音を出していた島紀史だが、若干のセッティングの変化を経て、今ではこのマーシャルを完全に自家薬籠中のものとし、すっかりCONCERTO MOONサウンドの血肉としている。

2466_panel

この日のセッティングは左からREVERB 0、MASTER VOLUME 7、PRESENCE 4、BASS 3、MIDDLE 3、TREBLE 8、DETAIL 7、BODY 7、DYNAMIC RANGEは常にHIGH、MID BOOSTはOFFにしている。もちろん、歪み系サウンドが中心だがクリーン&クランチが必要な際にはギターのボリュームを下げて対応する。このクリーン&クランチがまた、「ク~たまらん」!

Shima_marshall_v

節目を迎える記念的なライブとあってメンバーも大熱演を繰り広げる!

徹底的にオーディエンスを鼓舞する井上貴史(vo)。

Vocal

シンフォニックで美しいキーボードソロ、島紀史とのソロ・バトルなどバンド・サウンドの要を握る小池敏之(kb)。

Koike

ド迫力の2フィンガー・ピッキングでバンドの低音部を構築する木本高伸(b)。

Bass

白熱のドラム・ソロも披露したパワー・ヒッター、長田昌之(ds)。

Osada

そして我らが島紀史!!

Screaming_v

VintageModernが相棒なのだ!

Stacks_v

(2008年9月27日 渋谷O-WESTにて撮影)